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街中の石、楽しもう

ジオパークガイドらを前に講演する西本昌司教授(和歌山県串本町潮岬で)
ジオパークガイドらを前に講演する西本昌司教授(和歌山県串本町潮岬で)
 南紀熊野ジオパークガイドの会はこのほど、和歌山県串本町潮岬の南紀ジオパークセンターで岩石・鉱物学研修会を開いた。愛知大学(名古屋市)の西本昌司教授が「世界で日本であなたの街で見つけるすごい石」をテーマに講演し、街中にある石材の楽しみ方を教えた。

 西本教授は「三度の飯より石が好き。好きな石は花こう岩」と自己紹介。石材のデザイン、建築、歴史地理、科学など「ちょっと知識を持って、いろんな視点で見ていくと面白い」と話した。

 JR串本駅の出入り口階段は岡山県産「万成石」、駅横の石垣は地元産「紀州御影」(熊野石)、「本州最南端」の石碑は茨城県産「稲田石」、トルコ記念館前のオブジェはブラジル産「ベルデラブラス」と南アフリカ産「アフリカンレッド」と説明。「なぜその石材を使っているのか、と想像して楽しんでいる」と語った。

 石材を使った駅舎の床やホテルの壁などでサンゴ、ウニ、カニなどの化石がよく見つかり、化石をきっかけに石に興味持つ人が多いという。名古屋城や江戸城の石垣に紀州御影が使われていると紹介し「紀伊熊野の石のすごさを伝えると、(南紀熊野ジオパークを)アピールできるのではないか」とアドバイスした。

 西本さんは、NHKラジオ「子ども科学電話相談」で岩石鉱物を担当している。著書に「観察を楽しむ 特徴がわかる岩石図鑑」(ナツメ社)、「くらべてわかる岩石」(山と渓谷社)などがある。

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