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経営難で公募売却へ 温泉宿泊施設「リヴァージュ・スパひきがわ」、和歌山県白浜町

売却されることになった「リヴァージュ・スパひきがわ」(和歌山県白浜町日置で)
売却されることになった「リヴァージュ・スパひきがわ」(和歌山県白浜町日置で)
 和歌山県白浜町は、同町日置にある町所有の温泉宿泊施設「リヴァージュ・スパひきがわ」を経営難などの理由から公募売却することにした。来年1月中旬に募集要項を公示し、4月下旬の売却候補者選定、6月の本契約(議会議決)を目指す。

 町によると、指定管理者のメルコリゾートサービス(東京都)が、町の支援を受けながら経営努力を重ねてきたが、コロナ禍の影響が一段落した後も業績の改善傾向が見られなかったという。そのため、指定管理者事業としての継続は限界と判断し、公募売却を決めた。

 売却する建物は、旅館(鉄筋コンクリート3階建て、延べ床面積約3891平方メートル)と機械室(鉄筋コンクリート平屋、延べ床面積約92平方メートル)で、いずれも2004年完成。土地は約6700平方メートル。

 売却方法は、公募型プロポーザル方式となる。鑑定評価額は760万円。売却最低価格は検討中。売却後、建て替えなら4年以内、改修なら3年以内に完了させることや、10年以内の第三者への転売や貸し付けは認めないなどの条件を付ける。

 国道42号沿いにある施設は04年5月に開業。宿泊客は13年度に1万4千人を超えていたが、コロナ禍の21年度には4844人にまで減少。23年度の宿泊客は5648人、温泉利用客は6万3523人だった。経営難や人手不足を理由に今年7月1日から宿泊部門を休止し、温泉の営業だけ続けている。

 20室ある各部屋の窓からは、南紀熊野ジオパークの見どころとなっている志原海岸が見える。近くには道の駅「志原海岸」がある。

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