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4幼稚園は存続方針 小学校と接続強化で特色、和歌山県田辺市教委

幼稚園の魅力をPRするため和歌山県田辺市教委が作製したチラシ
幼稚園の魅力をPRするため和歌山県田辺市教委が作製したチラシ
 和歌山県田辺市教育委員会は「公立幼稚園のあり方基本構想」をまとめた。園児が減少傾向の公立4幼稚園(うち1園休園)は、当面閉園や統合をせず、極少人数でも存続。小学校との接続や地域との連携を強化する方針を盛り込んでいる。27日に市議会文教厚生委員会の会合で報告した。

 市内には新庄、三栖、上秋津、中芳養の公立幼稚園があり、うち新庄は2023年度から休園状態。構想は、学識経験者らが幼稚園の現状分析や今後のあり方を検討した提言を受け、市教委がまとめた。 

 構想では特色ある取り組みとして、幼小の接続を重視。年長児を「小学0年生」と位置付け、地域内の公立小学校と日常的な連携(運動場やプールでの遊び、図書室の利用、児童との交流)を通じ、小学校入学時の心理的ハードルを低くするなどとしている。

 地域連携では学社融合推進協議会、町内会、公民館などと協力し、地域文化や資源に着目した教育で、地元への愛着を育てる。

 運営基準も設けた。4歳児と5歳児の2学級編成で、合計が6人未満の場合は4歳児と5歳児を合わせて1学級の混合保育を行う。在園児がゼロになった時点で休園。休園が5年続いた場合は閉園する。

 休園状態の園に次年度の入園希望があれば、人数によらず再開する。市教委によると、新庄は来年度の入園希望者がおり、再開の見通し。

 「少人数であっても開園し、集団活動に困難を感じている子ども、小学校との連携を望む保護者の受け皿として機能強化を図る。年度途中の追加入園や体験的な入園の促進で、少数の希望に応える」としている。

 市教委は「子育て支援は0歳から小学校就学までを一体のものと捉えた検討が必要で、公立幼稚園のみを対象にした構想はあくまで暫定的。今後の社会情勢や保育ニーズに対応したよりよい保育・教育を中長期的な視点で一体的に検討していく必要がある」と話している。

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