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熊楠記念館で特別展 「自然保護と文化の継承」来年1月12日まで、和歌山県白浜

藤白神社から熊野本宮大社までの王子社の絵巻など76点を展示(和歌山県白浜町で)
藤白神社から熊野本宮大社までの王子社の絵巻など76点を展示(和歌山県白浜町で)
 和歌山県白浜町の南方熊楠記念館は、特別展「南方熊楠と熊野古道―自然保護と文化の継承―」を開いている。熊野の信仰と自然に多大な影響を与えた神社合祀(ごうし)と熊楠の反対運動、熊楠が保護を訴えた神社林とそこで現在に継承されている民俗芸能などに関する資料76点を展示している。来年1月12日まで。

 「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年にちなんだ企画展。主な展示資料は、田辺市中辺路町近露生まれの日本画家、野長瀬晩花(1889~1964)が1909年に描いた「近露全景」の写真、県指定無形民俗文化財「野中の獅子舞」を熊野古道「継桜王子」(田辺市中辺路町野中)で奉納している「近野獅子舞団」の写真など。

 「熊楠」の名前の由来となった「大楠」のある藤白神社(海南市)から熊野本宮大社(田辺市)までの王子社の絵巻も展示している。

■12月に講演会

 同館で12月15日午後1時~3時、特別展講演会「南方熊楠と熊野の自然」がある。桐生大学短期大学部(群馬県みどり市)生活科学科准教授の橋爪博幸さんが「南方熊楠による神島の保護運動―主に、保安林指定までの動きを追って」、県立自然博物館(海南市)主任学芸員の内藤麻子さんが「和歌山県における牧野富太郎の足跡を追う―那智山・高野山の植物」をテーマに話す。定員35人。事前申し込みが必要。参加は無料で、入館料が必要。

 11月3日、12月1日、1月12日には、午後2時から約20分間、記念館の三村宜敬学芸員によるギャラリートークがある。参加申し込み不要。

 開館時間は午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)。休館は木曜と年末年始(12月29日~1月2日)。入館料は高校生以上600円、小中学生300円、幼児無料。

 参加申し込み、問い合わせは記念館(0739・42・2872)へ。 

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