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「自殺や覚醒剤使用ない」 ドン・ファン殺害、知人女性が証言

和歌山地裁
和歌山地裁
 「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家・野崎幸助さん(当時77歳)を殺害したとして、殺人罪などに問われている元妻の須藤早貴被告(28)の第15回公判が21日、和歌山地裁であった。約20年前に野崎さんと知り合ったという女性が証人として出廷。「野崎さんは自殺を考えるような人ではない」「(一緒にいて)覚醒剤の使用を感じたことはない」などと証言した。

 女性は、野崎さんが亡くなるまでの約3年は頻繁に会っていて、泊まりがけで野崎さん方を訪れた際は、身の回りの世話などをしていたという。野崎さんは「基本的に人を疑ってかかる人」で、他人からもらった物を安易に口にしないと話した一方で、「周囲の信頼する人から『私も飲むから一緒に飲もう』と言えば、飲むかもしれない」とも説明した。

 この日の公判では、医薬品などに用いるカプセルのメーカーの元技術開発部長の男性の証人尋問もあった。一般の人が普通に購入できるのは、キャップ部とボディー部を組み合わせる「ハードカプセル」のうち胃で溶けやすい種類で、それが溶けるには「人の体温で5~10分以内」の時間がかかると説明した。大きさは全8種類で、二重や三重にしても、溶ける時間は変わらないと話した。

 起訴状によると、須藤被告は2018年5月24日、殺意を持って、野崎さんに致死量の覚醒剤を摂取させ、急性覚醒剤中毒で殺害したとされる。検察側は、カプセルを使った可能性に言及している。須藤被告は起訴内容を否認し、弁護側は無罪を主張している。

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