俳優の磯村勇斗が7日、都内で開かれたキャスト登壇付き『佐々木、イン、マイマイン』リバイバル上映イベントに登場し、同映画に出演している藤原季節や三河悠冴の演技を絶賛した。また藤原も役者としての磯村の魅力を語り、お互いを褒め合う展開となった。

【集合カット】仲良さそう！にこやかな笑顔で写真に応じた磯村勇斗ら出演者たち

　同イベントは、内山拓也監督の商業長編デビュー『若き見知らぬ者たち』が11日に劇場公開されるのにともなって開催された。『若き見知らぬ者たち』で主演を務める磯村と、『佐々木、イン、マイマイン』に出演する藤原、三河、そして内山監督が登壇した。

　磯村は「胸を突き刺しながらも、自分の10代の頃をこんなにも蘇らせてくれる映画なんかひさびさに出会ったなっていう衝撃を受けた」と『佐々木、イン、マイマイン』を視聴した感想を述べ、「（内山監督と）同い年だから。映画の中で登場するアイテムなんかに共感できるところもあったし、共鳴する部分もあって。だからこそ、『若き』でご一緒できるのがとても楽しみだった」と出演への思いを吐露。

　さらに「うん、あと季節くん、芝居好き」と照れ笑いつつ告白。「本当に真っすぐだなと思う。こんなに真っすぐで誠実なやっぱ役者さんが近くにいてくれるから」と続けた。それに対して藤原も「同い年なんだけど、磯村くんのことめっちゃ尊敬してて。出演してる作品、正直めっちゃ見るし、演技力で言えば、本当に同世代でトップを走る人だなって思ってて」と絶賛した。

　磯村の魅力について「存在感とかカリスマ性とか個性が強いとか、そういう俳優さんがいる中で、磯村くんは真逆。無個性だったり、虚無感だったり、欲望のなさだったり、そういう無みたいなものから、ものすごく巨大な物語が立ち上がってくるというか。新世代の俳優だなって思ってる」と評した。それに三河も同意。藤原が磯村が出演した舞台「泥人魚」で「この人カリスマだって気付いた」と褒めていると、磯村は「もう恥ずかしいのよ。褒める会じゃないから」と照れていた。

　三河の役についても磯村は「絶対に心に残って、最後の葬儀場での顔とか、やっぱ全然見返さなくても、すぐ思い出せる」と振り返り、藤原が「一瞬だけど、強烈なインパクトを残すのがやっぱ悠冴の天才的な表現者の部分なんだろうなと」とコメント。それに三河は「うわ、うれしい」としみじみと喜んでいた。

　2020年公開の『佐々木、イン、マイマイン』は、俳優になるため上京したが鳴かず飛ばずの日々を送る青年・石井悠二（藤原）と、彼の高校の同級生でカリスマ的な存在だった“佐々木”（細川岳）を中心に、青春を描いた映画。将来に希望が持てず、閉塞感の中で自意識が爆発するという表現は新作映画にも受け継がれている。

　『若き見知らぬ者たち』では、1人の青年が、自分の中にある“最後の砦”と向き合う生き様が描かれる。風間彩人（磯村）は、亡くなった父の借金を返済し、難病を患う母、麻美（霧島れいか）の介護をしながら、昼は工事現場、夜は両親が開いたカラオケバーで働いている。彩人の弟・壮平（福山翔大）も同居し、同じく、借金返済と介護を担いながら、父の背を追って始めた総合格闘技の選手として日々練習に明け暮れている。息の詰まるような生活に蝕まれながらも、彩人は恋人の日向（岸井ゆきの）との小さな幸せを掴みたいと考えている。しかし、彩人の親友の大和（染谷将太）の結婚を祝う、つつましくも幸せな宴会の夜、彼らのささやかな日常はもろくも奪われる。

【全身ショット】ファンとの掛け合いを楽しむ磯村勇斗
【集合ショット】かっこいい！モノトーンな衣装で登場した磯村勇斗＆玄理
【写真】社長から自身の特大名刺を受け取り、笑顔をみせる磯村勇斗
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