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5氏による混戦に 衆院選和歌山2区

記者会見する新古祐子氏(左)と世耕弘成氏
記者会見する新古祐子氏(左)と世耕弘成氏
 15日公示、27日投開票で行われる見通しの衆院選で、和歌山2区に新たに2氏が出馬を表明した。立候補予定の3氏と加え、5氏による混戦となりそうだ。

■くら替えの決断問う
無所属で世耕氏

 自民党を離党した本県選出の世耕弘成参院議員(61)が5日、田辺市内で記者会見を開き、次期衆院選で和歌山2区から無所属で立候補することを表明した。「26年間の国会議員の政治経験を生かしてもう一度、和歌山の発展、国のために働くチャンスを頂けるか有権者の皆さまに声を聴かせていただきたい」と語った。

 世耕氏は派閥の裏金事件で離党勧告を受け、4月に離党した。会見で、後援会の総会で、満場一致で賛同を得て立候補の表明に至ったと説明。内閣官房副長官や経済産業相、参院幹事長を務めるなどの政治経験を、衆院の場でも活用させていただけるかどうか、選挙で有権者に問いたいとした。

 和歌山2区には自民党公認で新顔の二階俊博自民党元幹事長(85)の三男、二階伸康氏(46)が立候補する予定で、保守分裂選挙となる。くら替え出馬や保守分裂選挙となることについて「大きな挫折を味わっている中で、あえて厳しい選挙にチャレンジしたいという思いで2区からの出馬を決断した」と語った。政治とカネの問題については「国民に大きな政治不信を抱かせたことを深く反省している。透明性を高めていくことを訴えていきたい」と話した。

 記者から、当選した場合の復党申請の考えについて問われ「復党依頼をするかどうかは当選しないことには話にならない。その後考えたい」と語った。

 政策面では「人口減にストップをかけるための施策をしたい」と言い、製造業の国内回帰や農林水産業への若い人の参入を進めること、人材育成などに取り組み、質の高い雇用を創出したいなどと抱負を述べた。

■「女性の活躍を支援」
立憲民主から新古氏

 立憲民主党県連は7日、和歌山市で記者会見を開き、次期衆院選和歌山2区に和歌山市議の新古祐子氏(52)=和歌山市=を擁立すると発表した。

 新古氏は、女性の活躍を支援する社会や平等に地域に支援が渡る社会、真面目に働く人が報われる社会をつくることや防災の強化を訴えたいという。

 オンラインで会見に参加した党の小川淳也幹事長は「和歌山県政界は政治不信の震源地と感じている」といい「県政界に新風を吹き込んでくれると確信を持って、県民から支持いただけるよう、党として全力で支援したい」と話した。

 新古氏は2023年4月の和歌山市議選に日本維新の会から出馬し初当選。その後、離党勧告を受け離党。市議会では自民議員らでつくる創和クラブに所属している。

 この点について問われた新古氏は「まっとうな政治を貫く、弱い人の立場に立った国をつくる姿勢」に共感したことから立憲民主党からの出馬を決めたといい「悩みに悩み抜いて決意した」と話した。

 小川幹事長は「批判は受け止めつつ、難しい選挙区で二階氏の世襲候補、世耕氏の強固な知名度や基盤にもろともせずぶつかっていく気概や志、決意は大きな価値と受け止めている」とした。その上で「野党第1党として、政治的出自をもって何者かを排除するものではなく、むしろ広く糾合を進めていく立場だ」と理解を求めた。

 新古氏は現在、食品開発などのコンサルタント会社の社長などを務めている。


 和歌山2区には他に、共産党の新顔で元県議の楠本文郎氏(70)、無所属の新顔で政治団体代表の本間奈々氏(55)も立候補を表明している。

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