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テーマは「つながり」 みんなの絵で巨大モビール、紀南アートウイークに出品

夢中になってキノコの絵を描く田辺第一小学校の4年生(和歌山県田辺市上屋敷1丁目で)
夢中になってキノコの絵を描く田辺第一小学校の4年生(和歌山県田辺市上屋敷1丁目で)
 和歌山県田辺市中屋敷町の画家杵村直子さんが、「つながり」をテーマにアート制作に取り組んでいる。出会った人に菌類の絵を描いてもらい、巨大なモビールにするプロジェクト。20日に開幕する芸術祭「紀南アートウイーク」に出品する。

 今年の紀南アートウイークのテーマは「粘菌」。透明の板に粘菌や菌類の絵を描いてもらい、大きなモビールの一部にする。

 それぞれの絵をつるして一つの作品となるモビールは、バランスを保ちながら揺れ動き、鑑賞者に関係の連鎖について問いかける。連帯のイメージもある。

 10日に田辺第一小学校でワークショップがあり、4年生32人が10センチ×5センチ程度の板に思い思いのキノコを描いた。2枚以上描き、1枚はアート展用に、もう1枚は校内展示用にした。

 赤と白を基調に、さまざまな色で柄を工夫した石井海凪君は「どんな作品になるかは楽しみだけれど、見られるのは恥ずかしい。そっと1人で見たい」、カラフルなキノコを描いた白川智望さんは「絵は苦手だけど、今日の授業は楽しかった。多くの人に見てもらえるとうれしい。私も見に行きたい」と笑顔を見せた。

 集まった作品は12日までに300枚以上で、150人以上が描いた。展示当日までに協力者は200人を超える見込み。

 杵村さんは「私の作品であって、私の作品でない。不確定な要素も含め、今回のテーマ『粘菌性』に近いと感じている。園児や小学生にも協力してもらい、描く楽しさが形になった素晴らしい作品になっている。会期中も来場者に描いてもらい、増殖していくはず」と話している。

 作品は田辺市中屋敷町のブレックファーストギャラリーで20~29日に展示する。

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