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みんな違って みんないい 里親が経験談語る、和歌山県田辺市で研修会

里親の経験について語る高口茂雄さん(右)、ルースさん夫妻=和歌山県田辺市新屋敷町で
里親の経験について語る高口茂雄さん(右)、ルースさん夫妻=和歌山県田辺市新屋敷町で
 「紀南里親支援連絡会」の研修会がこのほど、和歌山県田辺市新屋敷町の紀南文化会館であった。実子と養子、里子2人の「きょうだい4人」を育ててきた高口茂雄さん、ルースさん夫妻(福岡県柳川市)が講演。「国籍も考え方も、家族の形も。みんな違って、みんないい」と語った。

 柳川市出身の茂雄さんと米国出身のルースさんは、日本で出会って結婚。不妊治療の末、実子を授かった。その後、里子と養子を家庭に迎え入れている。講演では、それぞれの子どもたちとのエピソードや子育てする上で大切にしていることなどを紹介した。

 赤ちゃんの時に特別養子縁組をした息子には、幼い頃から、生みの親が別にいることを説明。「あなたのお母さんは、あなたを大切に産んでくれた。あなたを愛していたから、パパとママの所へ連れてきてくれたんだよ」と伝えてきたという。

 「私は世界を変えることはできない。しかし私は、ある子どもの世界を変えることができる」とルースさん。「里親になることができて本当に良かった。全ての子どもたちが幸せに育つ社会を目指していきましょう」と語りかけた。



 紀南里親支援連絡会は紀南の市町村や社会福祉協議会、児童養護施設など57団体が加盟。さまざまな事情で実親と暮らせない子どもを家庭で育てる「里親制度」の普及啓発などに取り組んでいる。

 今年8月現在、紀南地方で里親に登録している家庭は44世帯。うち6世帯で6人が生活している。

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