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空飛ぶクルマ実証飛行 串本「望楼の芝」で9月、和歌山県内初

和歌山県内初の実証飛行に使用するイーハン社製造の空飛ぶクルマ(一般社団法人MASC提供)
和歌山県内初の実証飛行に使用するイーハン社製造の空飛ぶクルマ(一般社団法人MASC提供)
 和歌山県は9月21日、串本町潮岬の潮岬望楼の芝で、次世代の乗り物として期待される「空飛ぶクルマ」の実証飛行を、県内で初めて実施する。県は将来的に県内での商用運航実現を目指しており、実証飛行は騒音や風などのデータを得たり、県民に事業を知ってもらったりする狙いがある。


 県は、民間企業と連携し、運航事業者が利用できる離着陸場の整備を進めている。空飛ぶクルマは、大阪・関西万博での目玉の一つでもあり、実証飛行は万博への機運醸成の意味もあるという。

 5分程度の実証飛行を2回実施する予定。望楼の芝上空を最高50メートル程度まで上昇して飛行する。機体は岡山県の一般社団法人MASC(マスク)が所有する、イーハン社(中国)製の「EH216」。2人乗り用で、実証飛行は無人で実施する予定だが、状況によっては整備担当者が乗る可能性もある。

 一般来場者は着陸した状態での搭乗体験ができる。このほか、近くの南紀熊野ジオパークセンターで、高校生による空飛ぶクルマの活用についての発表や、仮想現実(VR)での空飛ぶクルマの疑似体験がある。

 岸本周平知事は26日の定例記者会見で、空飛ぶクルマ導入の利点について「観光面で関西国際空港から直接、県内の観光地に来てもらったり、能登半島地震と同じように孤立集落が出たときに災害対応が可能になったりする」と説明し、実現に向けて取り組みを進めていきたいとした。

 問い合わせは県万博推進課(073・441・2702)へ。

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