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闘雞神社に大鼓の演奏奉納 能楽師の大倉正之助さん

拝殿の前で演奏を奉納する大倉正之助さん(前列左から2人目)や地域住民ら=和歌山県田辺市東陽で
拝殿の前で演奏を奉納する大倉正之助さん(前列左から2人目)や地域住民ら=和歌山県田辺市東陽で
 和歌山県田辺市東陽の闘雞神社で21日、神社創建1600年を記念し、重要無形文化財総合認定保持者で能楽師の大倉正之助さん(64)=東京都=が、地元住民ら32人とともに大鼓を奉納演奏した。

 「地元の方にこそ、1600年の歴史をつないできた先祖を敬い、これからの繁栄を願う機会にしてほしい」という大倉さんの提案で、ともに演奏する参加者を一般から募った。参加者はこの日の午前中、大倉さんから大鼓の打ち方や発声のための呼吸法などの指導を受けた。

 午後から奉納演奏があり、神事の後、拝殿の前で大倉さんらの気迫あふれる掛け声と大鼓の音色が境内に響いた。

 大倉さんは昨年、熊野本宮大社(田辺市本宮町)でも大社創建2050年の奉納演奏をしており、「熊野には毎年参拝に訪れており、その縁から今回の奉納につながった。音の揺らぎによって喜びの思いが広がっていくことを願っている」と話した。

 奉納演奏に参加した田辺高校(田辺市学園)の邦楽部2年、山下日万莉さん(17)は「大鼓を打つのは初めてで、音を出すのが難しかった。日本の文化に触れる良い機会になった」と笑顔だった。

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