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ビジネスで課題解決を 和歌山県田辺市「未来塾」第9期開講

開講式で抱負を述べる「未来塾」の9期生(和歌山県田辺市役所で)
開講式で抱負を述べる「未来塾」の9期生(和歌山県田辺市役所で)
 地域課題をビジネスの手法で解決する人材を育成する和歌山県田辺市の「たなべ未来創造塾」第9期開講式が20日、市役所多目的ホールであった。農業や飲食業、保育など職業もさまざまな13人が、新たな挑戦へ一歩を踏み出した。

 「未来塾」では講義や塾生同士の議論を通じ、地域や自社の課題を見いだし、自分の強みと地域資源を生かして解決するビジネスモデルを考える。来年2月まで全14回あり、修了式でプランを発表する。

 開講式では塾生が自己紹介し、抱負を述べた。保育サービスを手がける玉井有紀さん(33)は「人口減少、少子化が進む中、子育て支援は多くの課題がある分野。私なりの案はある。異なるビジョンに触れることで足りない部分を補い、形にしたい」と話した。

 インテリアコーディネーターの鈴木裕美子さん(43)は、昨年フリーランスになった。「結果は全て自分次第。さまざまな業種とつながりをつくって成長したい」と参加した。空き家の活用などでできることがないか考えたいという。

 農家の山森康博さん(42)は、18年前に東京から移住した。「地域外への販売が多く、まだまだ地域課題を把握できていない。学びながら他業種とコラボできればいい」と期待を込めた。

 塾長の真砂充敏市長は「塾は地域内外で高い評価を受けている。今回は修了生が100人を超える節目。これからどこへ行くかも大事だが、これまでの歩みも見つめ直し、次への展望を考えてほしい。心から期待している」とエールを送った。

 「未来塾」は2016年度に創設。大学や金融機関など「産学官金」が一体で、塾生のプラン立案や実践を支援している。8期までで95人が修了。1~7期生の約70%が新事業を生み出している。

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