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イカの産卵床作り海底に設置 パンダ食べ残し竹を活用、和歌山・白浜アドベンチャーワールド

アオリイカの産卵床を作るアドベンチャーワールドのスタッフら(26日、和歌山県白浜町で)
アオリイカの産卵床を作るアドベンチャーワールドのスタッフら(26日、和歌山県白浜町で)
 和歌山県白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」と町は26日、ジャイアントパンダが食べ残した竹の枝葉でアオリイカの産卵床を作り、町内の伊古木漁港の海底に設置した。順調にいけば、6月下旬~7月中旬に産卵が見られる。

 里山を荒廃させる竹を伐採してパンダの餌とすることで里山の環境を守り、廃棄していた食べ残しの竹や、ふんを有効資源として活用する「パンダバンブープロジェクト」の活動。アオリイカが産卵する海藻類が減少していることから始めた。和歌山南漁協などの協力で実施しており、今年で3年目。昨年は60基設置し、18基で産卵を確認した。今年も計60基作る。

 この日はスタッフら6人が、竹の枝葉約20本をコンクリートブロックの穴に詰め込み、麻縄で固定するなどして産卵床を20基作った。完成品をトラックで漁港まで運び、船から沈めた。

 産卵が確認された場合、京都大学瀬戸臨海実験所の京大白浜水族館(白浜町)の水槽で展示し、ふ化後は海へ放流する。また、産卵床に着生している海藻や生物を実験所の協力で調査する予定。

 産卵床作りに参加した実験所の山守瑠奈助教(30)は「どのような生き物が産卵床に着いているか確認するのを楽しみにしている。生き物の多様性が上がっていればうれしい」と話した。

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