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ウミガメ今季初産卵を確認 例年より2週間遅く、和歌山県みなべ町・千里の浜

今季、千里の浜で初確認されたウミガメの卵(10日、みなべ町山内で)=和歌山県みなべ町教育委員会提供
今季、千里の浜で初確認されたウミガメの卵(10日、みなべ町山内で)=和歌山県みなべ町教育委員会提供
 和歌山県みなべ町山内の千里の浜で8日夜から9日夜にかけて、アカウミガメ1匹が産卵した。産卵の確認は今季初めて。例年に比べると2週間ほど遅いが、昨年よりは1週間ほど早い。上陸が確認されたのは今季2匹目。


 町教育委員会教育学習課がドローン(小型無人機)を使ったり浜を歩いたりして月、水、金の週3回、午前中に見回りをしており、10日の午前中にドローンで上陸跡を確認し、現場で産卵があったことも確認した。

 14日からは、NPO日本ウミガメ協議会が派遣する学生ボランティアや地元のボランティアが、夜間に上陸や産卵の調査をしたり、観察者を案内したりする。

 千里の浜は全国有数のアカウミガメの産卵地で、本州では最も産卵密度が高い。毎年5月下旬から8月上旬にかけて産卵がある。

 1990年代初めには1シーズンに約350回の産卵が確認されたが、近年は少ない傾向にある。昨年は5月20日~8月15日に88回上陸し、産卵は31回確認したが、この産卵回数は80年代に調査を始めて以来、98年(上陸69回、産卵29回)、2021年(上陸59回、産卵30回)に次いで3番目に少なかった。

 町教委の担当職員は「昨年よりも1回でも多く産卵があることを期待したい。産卵回数が徐々にでも回復することを望んでいる」と話している。

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