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【動画】春を呼ぶ炎の舞 本州最南端で「火祭り」、和歌山・串本町

 串本町潮岬の望楼の芝で27日にあった本州最南端の火祭り(南紀串本観光協会主催)では、芝焼きが広大な芝生を幻想的な炎で染めた。また、地元の物産販売や串本節踊りの披露、町の魚トビウオを使ったつみれ汁「しょらさん鍋」の振る舞いもあった。

■未来照らす炎

 午後5時半過ぎ、串本古座高校の弓道部員8人が火矢を放って点火。それを合図に花火が打ち上がり、観光協会のメンバーがたいまつで芝に火を付けて回った。乾燥していた芝はよく燃え、炎は30分もかからずに芝生全体に広がった。

 式典で南紀串本観光協会の島野利之会長は「ロケットの打ち上げが決まり、注目が集まる。この機に自然もグルメもある串本の素晴らしさをアピールしたい」とあいさつ。火祭りの炎に「まちの春」も呼び込んでほしいと願いを込めた。

 式典前にあった「しょらさん鍋」の振る舞いは、開始30分前から行列ができる人気ぶり。800食分があっという間に平らげられた。

 串本節保存会は生演奏で串本節を、潮岬節保存会もパワフルな踊りを披露した。町トルコ文化協会によるトルコ民俗舞踊では、飛び入りの参加も募り、踊りの輪が広がった。

■ロケット打ち上げ体験

 望楼の芝で、火薬で飛ばすモデルロケットの打ち上げ体験があった。小学生を中心に20人が、高さ25センチ程度のミニロケットを製作。発射すると80メートルほど上昇し、パラシュートで落下した。

 串本町では民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」(田原)での初号機の発射が3月9日と発表されたばかり。モデルロケットの体験は、「本州最南端の火祭り」関連イベントとして観光協会が企画した。県宇宙教育研究会事務局長で桐蔭高校教諭の藤木郁久さんらが指導した。

 打ち上げでは「上空よし」「低空飛行物体なし」と声を上げて確認した後、カウントダウンをして発射した。子どもたちはロケットの軌道を見上げ、パラシュートの落下点へと走った。
燃え広がる炎と見守る観客(串本町潮岬で)
燃え広がる炎と見守る観客(串本町潮岬で)
串本節保存会による踊り
串本節保存会による踊り
民族衣装姿で踊りを披露する町トルコ文化協会のメンバー
民族衣装姿で踊りを披露する町トルコ文化協会のメンバー
自身で作ったモデルロケットを打ち上げる子どもたち
自身で作ったモデルロケットを打ち上げる子どもたち
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