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木と暮らしながら山林保全に 田辺市の林業ベンチャーが和歌山産ヒノキで照明器具

県産ヒノキと特殊な紙で作る照明「トメル」のイメージ
県産ヒノキと特殊な紙で作る照明「トメル」のイメージ
 林業ベンチャー「ソマノベース」(和歌山県田辺市中屋敷町)は、県産ヒノキで照明器具を作るプロジェクトを立ち上げた。「和歌山の山林保全に、多くの人が人生を通じてつながり続ける。そんな照明にしたい」と話している。

 ソマノベースは森林保全で「土砂災害による人的被害をゼロにする」を理念に掲げ、2021年に設立。自宅やオフィスで育てられる植林用苗木セットを軸に、植林体験や森林保全学習などをパッケージとして販売している。

 ただ趣旨に賛同していても「自分で苗木を育てるのは難しい」との声もある。そこで、開発を進めるのが天井からつり下げる照明ペンダントライト「tomel(トメル)」。県産ヒノキのソケットと特殊な紙で作るシェードを使用。消費サイクルが早い現代社会で、長く使い続けてもらえる製品として考案した。

 シェードのデザインは子どもの絵や家族の写真など、独自の図柄を反映できる。「着せ替え」も可能な仕組みで、住む場所や環境の変化に合わせて、デザインを変更できる。

 「トメル」には照明を固定するという意味と、照明を通じ「大切な情景や思いを、日々の生活の中に留め続けてもらいたい」との思いを込めた。

 ソマノベースは「製品の収益は森づくりに還元する。木と暮らしながら森林保全に貢献し続けてもらえる。長く関わる中で、山や林業のことを伝えていければうれしい」と話している。

■CFで開発資金募る

 ソマノベースは開発費を確保するため、クラウドファンディングで資金を募っている。ふるさと納税型CF。CFは大手サイト「モーションギャラリー」で行っている。30日まで。

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