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8月の宿泊客12万人超 南紀白浜、台風でキャンセルもコロナ前の93%に回復

今年の夏も多くの観光客でにぎわった白浜温泉街(5日、和歌山県白浜町で)
今年の夏も多くの観光客でにぎわった白浜温泉街(5日、和歌山県白浜町で)
 和歌山県白浜町の白浜温泉旅館協同組合に加盟する23施設の8月の宿泊者数は計12万7065人だった。昨年より3684人(約3%)の増加で、コロナ禍前の2019年と比べて約93%にまで回復した。

 主に海水浴を目的にした観光客が増えることから、町の宿泊者は毎年8月が最も多い。コロナ禍前の19年の8月は13万6519人だった。

 新型コロナの感染症法上の位置付けが「5類」に移行後、初めての夏ということもあり、宿泊客のさらなる増加も期待されたが、盆休みに台風が重なり、キャンセルが増えて伸びなかった。組合によると、14、15日は組合全体で約5千人のキャンセルが出たという。

 組合の菊原博事務局長は「台風によるキャンセルがなければ、ほぼコロナ前の宿泊者数に戻っていたと思う」と語った。

 同町の観光開発会社「三段壁洞窟」の8月の来場者は昨年とほぼ同じで、盆休みの台風がなければ、昨年を上回っていたという。同社の新藤正悟代表は「海外からの観光客も増えており、ほぼコロナ前に戻っている」と話した。

■8カ月で11万人増

 今年8月までの8カ月間の宿泊者数は計64万8401人となっており、昨年同期間と比べ11万2250人(約21%)増えている。

 コロナ禍から順調に観光客が回復する中、町内の観光関係者が課題として挙げるのは、全国的に問題になっている人手不足。客室やタクシーをフル稼働させることができないという。

 また、町によると、今季の白良浜の海水浴客は昨年より約10万人少ない20万人弱だった。連日の猛暑で観光客が海水浴を避けた影響が大きいとみられる。

 南紀白浜観光協会の藤田正夫会長は「観光客の嗜好(しこう)や旅行形態など、いろいろ変化してきているので、変化を見ながら対応していきたい」と話している。

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