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「紀州猫見守り隊」結成 和歌山県南部で保護猫活動、28日に里親会

猫の里親会を知らせるチラシ
猫の里親会を知らせるチラシ
 和歌山県紀南地方でそれぞれ保護猫活動をしていた有志が「紀州猫見守り隊」を結成した。野良猫を増やさず一代限りの命として見守られる環境をつくったり、里親会を開いたりして不幸な猫を減らせるよう取り組む。

 主な活動は、野良猫のTNR活動。TNRはTrap・Neuter・Return(トラップ・ニューター・リターン)の略。県が推進している「地域猫対策」と同様、野良猫を捕獲して不妊去勢手術を受けさせ、繁殖を防止する。手術済みの猫には餌やりなどの管理をして人と共生できる環境を整え、野良猫に関する苦情や殺処分の減少につなげる。

 野良猫は越冬できなかったり、交通事故に遭ったりして命を落とすことが多く、そういった人知れず死んでいる命を少なくすることにもつなげたいという。

 県からは保護猫ボランティアの認定を受けており、不妊手術費の助成を受けるなどする。

 見守り隊のメンバーは26人。代表の井上暢之さん(58)=田辺市末広町=は、大阪で10年以上TNRの活動をしていた。「紀南ではまだTNRへの理解が浅いと感じ、見守り隊の結成を決めた」と話す。

 これまで紀南では、定期的に里親会を開いている団体はなかった。見守り隊は猫の引き取りや保護はしないが、里親会を隔月に開き、預かりボランティアが保護している猫と里親希望者を引き合わせる場を提供する。

 第1回の「猫の里親会」は28日午後1時~4時、田辺市高雄1丁目の市民総合センターで開く。当日は猫を渡さず、猫を飼うのに適した環境であるか見極めた上で里親の家を訪れて引き渡す。

 里親会に保護猫を持ち寄りたい人や、保護猫に飼い主が見つかるまでの間に預かるボランティア、TNR済みの猫への餌やりボランティアも募集している。また、活動に対する寄付も募っている。

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