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高校生が宇宙への夢広げる 7月「缶サット甲子園」で自作「衛星」打ち上げ

串本町で前回開かれた缶サット甲子園で、白煙を上げながら飛び立つロケット(2021年7月、和歌山県串本町潮岬で)
串本町で前回開かれた缶サット甲子園で、白煙を上げながら飛び立つロケット(2021年7月、和歌山県串本町潮岬で)
パラシュートで降下する缶サット(2021年7月、和歌山県串本町潮岬で)
パラシュートで降下する缶サット(2021年7月、和歌山県串本町潮岬で)
 高校生がモデルロケットと、「缶サット」と呼ばれる空き缶サイズの模擬人工衛星を自作して打ち上げ、上空での放出や降下、着地の過程を通じて技術力などを競う「缶サット甲子園2023和歌山地方大会」が7月15、16日、和歌山県串本町で開かれる。同町での開催は2年ぶり。


 進路選択を控えた高校生に、理工系の楽しさや面白さ、魅力を感じてもらい、科学や工学への興味を高めることを目的に毎年開催している。

 大会では燃料の火薬を積んだ紙製のモデルロケットに、250~350グラムの缶サットを入れて打ち上げ、約70メートル上空で放出。その後、自らが設定したミッションを実行する。

 昨年の大会には串本古座高校(串本町)や桐蔭高校(和歌山市)、大阪電気通信大学高校(大阪府)、芦屋国際中等教育学校(兵庫県)など県内外から6校が参加した。串本古座高は今大会も出場する意向を示している。

 15日は町役場旧古座分庁舎(串本町西向)で事前プレゼンテーション審査。16日午前は望楼の芝(同町潮岬)で打ち上げ競技、午後から近くの南紀熊野ジオパークセンターで事後プレゼンテーション審査や結果発表を予定している。いずれも一般公開する。

 地方大会で審査により選抜されたチームは、来年2月に鹿児島県で予定している全国大会に出場できる。

 県宇宙教育研究会の事務局次長を務める太田昇・串本中学校教諭によると、各校のテーマ設定はさまざま。過去には地上と連携して火星の観測をしたり、卵を衛星の乗員と見立てて着地時に割れていないか確かめたりした例もあった。テーマの面白さが勝負を握るという。

 「無事にロケットが打ち上がるか、衛星が機能するか、プレゼンで相手の興味を引きつけられるか。見どころは多い」と語る。

 同研究会事務局長で大会実行委員長の藤木郁久・桐蔭高校教諭は「自分たちでミッションを決めて自分たちで考える面白さがある。高校生が宇宙関係の進路に進むきっかけになればうれしい」と話している。

 問い合わせは桐蔭高校(073・436・1366)の藤木教諭へ。

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