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鈴緒と手水のひしゃく設置 コロナ5類移行で熊野速玉大社

新型コロナウイルスの「5類」移行を受け、熊野速玉大社が取り付けた鈴緒(8日、和歌山県新宮市で)
新型コロナウイルスの「5類」移行を受け、熊野速玉大社が取り付けた鈴緒(8日、和歌山県新宮市で)
 和歌山県新宮市の世界遺産・熊野速玉大社(上野顯宮司)は8日、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが「5類」に移行したことを受け、感染予防のために撤去していた鈴緒と手水舎のひしゃくを元に戻した。参拝者らが早速、鈴緒を振り、境内には3年ぶりに鈴の音が響いていた。

 速玉大社によると、鈴緒は参拝者が祈願をする際に振るもので、拝殿や各社殿の鈴門に計12本ある。中でも「速玉鈴」と呼ばれる拝殿の鈴緒は、上部に付いた複数の小さな鈴が清らかな音色を響かせることで親しまれていたが、コロナの感染が拡大する中、不特定多数の人が触れることから、手水舎のひしゃくとともに撤去。「5類」に移行したこの日から再び、鈴緒とひしゃくを使えるようにした。

 ただ、引き続き鈴緒のそばなどに消毒用のアルコールを置いたり、参拝者と直に接する神職はマスクを着用したりして感染予防に努めるという。

 上野宮司(69)は「従来と変わることなく感染予防には努めるが、5類に移行されたということで、迎え入れる対応も以前の姿に戻すことも大事であろうと考えた。久しぶりに清らかな鈴の音が聞こえてうれしい」と話していた。
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