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日常とアートつなぐ 田辺市で古民家活用し複合施設、和歌山

古民家をそのまま生かしたカフェスペースで談笑する杵村史朗さんと直子さんの夫妻(和歌山県田辺市中屋敷町で)
古民家をそのまま生かしたカフェスペースで談笑する杵村史朗さんと直子さんの夫妻(和歌山県田辺市中屋敷町で)
 和歌山県田辺市中屋敷町に、カフェを中心に、アトリエや展示会場、芸術家が滞在して創作する複合施設「SOUZOU(ソウゾウ)」がオープンした。築90年以上の古民家を活用。日常とアートをつなぐ拠点にしたいという。


 運営するのは杵村史朗さん(53)と直子さん(47)の夫妻。史朗さんはアーティスティックディレクター(創作的な仕事の統括責任者)、直子さんは画家として活動している。「SOUZOU」にはアートを創造したり、昔の暮らしを想像したり。さまざまな「そうぞう」を盛り込んだ。

 テーマの一つが「旅」。「建物は機能をそのままに修繕した。ここを訪れるだけで田辺の昔ながらの暮らしの中に、時代を超えて旅ができる。海外からの旅行者はもちろん、地域の人にも発見があるはず。旅行者と地域の人々が交流するサロンの役割も果たせればいい」と期待する。

 カフェではトルティーヤ(トウモロコシの粉で作る薄焼きパン)で具材を包んだメキシコ・アメリカ発祥の「プルドポークブリトー」やパリのカフェで定番のケーキ「タルト・タタン」、コーヒーなどのメニューがある。夫妻が旅した世界の味を、地元産の食材中心で再現した。メニューも増やしていきたいという。

 芸術家が滞在して創作活動し、隣接するギャラリー「もじけハウス」で作品を展示したり、地域の人々とアートを通じて交流したりといった利用も想定している。

 杵村夫妻は「暮らしと仕事、地域と世界をつなぐ場所にしたい。古民家を生かした展示、イベントも大歓迎。さまざまな活用方法を『創造(想像)』してもらえればうれしい」と話している。

 営業は木曜から土曜の午前11時~午後5時(ランチは午後2時まで)。イベント開催時は臨時営業あり。問い合わせはインスタグラム「souzou_cafe」のダイレクトメッセージへ。



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