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プレミア和歌山に認定 地鶏「龍神コッコ」の卵

プレミア和歌山の認定証と「龍神コッコの小さなたまご」を持つ、龍神コッコ普及協議会の石﨑源太郎会長(和歌山県田辺市龍神村柳瀬で)
プレミア和歌山の認定証と「龍神コッコの小さなたまご」を持つ、龍神コッコ普及協議会の石﨑源太郎会長(和歌山県田辺市龍神村柳瀬で)
 和歌山県田辺市龍神村の新たな特産として注目されている県産地鶏「龍神コッコ」の卵が、和歌山ならではの優良県産品を県が推奨する「プレミア和歌山」に認定された。龍神コッコのブランド化とPRに取り組む龍神コッコ普及協議会の石﨑源太郎会長(48)は「すごくうれしい。(龍神コッコを通じて)全国の人に、和歌山に興味を持ってもらえたら」と話している。


 龍神コッコは、県畜産試験場養鶏研究所(日高川町)が開発した新たな採卵用の地鶏。龍神村で長年飼育されてきた日本鶏の龍神地鶏と、在来鶏のロードアイランドレッドを掛け合わせた。卵は、普通の鶏卵と比べて小ぶりだが、黄身の割合が多く、うま味成分の含有量も多いのが特徴。

 現在、龍神コッコを飼っているのは、石﨑さんが夫婦で営む龍神村柳瀬の「とりとんファーム」で約300羽と、田辺市中辺路町の「かごしげ農園」に約230羽。日高川町の1業者も飼育を始めるため準備を進めているという。

 石﨑さんによると、とりとんファームではオリジナルの発酵飼料を作って与えている。豆腐と黒砂糖を発酵させたものや、もみ殻とぬか、シイタケの廃菌床を混ぜて発酵させたものを配合。石﨑さんは「人間は発酵食品を食べて健康を維持している。鶏も繊維質や善玉菌を摂取することで健康になり、良い卵を産んでくれる」と話す。

 飼料には魚粉やトウモロコシ、大豆、小麦などのほか、規格外で飼料に活用されている乾燥麺を仕入れて、細かく砕いて加えている。健康に良いものを使いつつ、コストのかかる輸入トウモロコシの量を減らすことで、値段を抑える狙いもあるという。

 石﨑さんは「おいしい栄養たっぷりの卵を、家庭で子どもたちに食べてもらいたいという思いもある。手間はかかるが『おいしい』と胸を張って売れるし、お客さんに喜んでもらえることが、自分の喜びに変わる」と語る。

 さまざまな料理に合うよう飼料を調製しているが、目玉焼きや卵焼き、卵かけご飯などがお勧めの食べ方という。

 卵は、龍神村の道の駅や田辺市内のスーパーマーケットなどのほか、大阪市の阪神百貨店でも販売している。口コミで評判が広がり、京都府や東京都の飲食店などにも出荷しているという。また、龍神村では洋菓子店「菓子工房HOCCO(ホッコ)」のプリンにも使用されている。

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