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産直店の魅力引き出せ 高校生が協力し「看板」一新へ

デザイン一新を計画している産直店の「看板」(和歌山県田辺市秋津町で)
デザイン一新を計画している産直店の「看板」(和歌山県田辺市秋津町で)
産直店への提言を発表する高校生(和歌山県田辺市新屋敷町で)
産直店への提言を発表する高校生(和歌山県田辺市新屋敷町で)
 JA紀南の産直店「紀菜柑」(和歌山県田辺市秋津町)と高校生が協力して店の「看板」をリニューアルする計画を進めている。3月で開業16年。若者の視点で店の魅力を引き出し、客層拡大を図る。

 紀南の高校生が、地元企業と交流しながら将来を考える研修事業「スタートライン」(若年層と地域産業の相互理解実行委員会主催)の取り組み。高校生が紀南の企業と合同で、事業課題の解決に挑戦している。

 紀菜柑は田辺市―串本町の生産者が育てた新鮮な果実、野菜、花が並ぶ大型の産直店。かんきつ類や花の品ぞろえが自慢だが、客層は40代以上の女性に集中。若者や男性が少ないのが課題という。

 JA紀南と高校生の学習会がこのほど田辺市内であり、田辺高校と田辺工業高校の生徒計7人が参加した。高校生は2組に分かれて、看板のデザインや店の魅力の引き出し方を議論。「ダサい」「暗い」など強烈な駄目出しも飛び出した。

 看板については「イラストがミカンと梅だけだと、何を売っているかイメージできない」「『ファーマーズマーケット』という言葉は伝わりにくい」「営業時間が書いていない」と現状の課題を指摘し、「分かりやすさ」「地方らしさ」を意識したデザインを提案した。

 店の改革案では「販売している食材を使ったカフェ」「キッズコーナー」の設置のほか、交流サイト(SNS)の発信は「写真の撮り方をおしゃれにし、新卒の若手に任せる」など具体策を示した。

 田辺高校1年の硲彩乃さんは「経営に興味があり、事業課題を考えるのは楽しい。産直店は都市部の客も意識して地元感を出し、カフェは地元の人が来たくなるようおしゃれにしたい。私たちの提案がデザインとしてまちに残ればうれしい」と目を輝かせた。

 紀菜柑店長の小畑智司さん(43)は「われわれにない発想が次々出てきて刺激になった。デザイン案はさらに詳細にアイデアを詰めていきたい」と話した。

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