和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

死者・行方不明19人 昨年の和歌山県内海難事故

 和歌山と田辺の海上保安部は、昨年に和歌山県内で発生した海難事故状況(速報値)をまとめた。死者や行方不明者は、船舶関係の事故ではなかったが、遊泳などで前年より5人増えて19人だった。

 船舶事故は90隻(前年比9隻増)。船種別でみると、プレジャーボートが70隻(前年比6隻増)で全体の約8割を占めた。事故の種類は運航不能が最も多く59隻(同12隻増)、次いで衝突が18隻(同2隻減)だった。プレジャーボートが運航不能になったのは55隻(同10隻増)で、そのうち34隻は機関故障が原因だった。

 機関故障について海上保安部は、定期的な点検整備と発航前の検査で防ぐことができるとして、中古艇は特に整備に注意し、整備は機関メーカーに依頼することなどを挙げている。

 人身事故は前年と同じ54人だった。種類別でみると、マリンレジャーに伴う事故が全体の6割で31人(前年比3人減)。そのうちサーフィン中が11人(同4人減)、釣り中が10人(同2人減)だった。人身事故では事故者54人のうち37人が大阪府など県外の人だった。

 海上保安部は「釣り中のライフジャケット着用」「天気予報や体調を考えて無理しない」「釣りに行く場合は第三者に伝えて単独行動しない」「立ち入り禁止区域に入らない」などを呼びかけている。

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