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オンライン診療導入へ 和歌山県、年末年始の医療体制強化

 和歌山県は、新型コロナウイルスの感染拡大により、医療状況が非常に逼迫(ひっぱく)しているとし、休日診療体制の確保や、自主検査実施者を対象にしたオンライン診療の導入など、医療検査体制を強化すると発表した。年末年始にかけて、さらに感染拡大の恐れがあるためで、県は感染予防対策の徹底を呼びかけている。


 県内ではこのところ、1日当たり千人前後の新規感染者が確認されるなど、感染が拡大している。また、コロナ患者の受け入れ病院23機関のうち、現在10機関で院内感染が発生。コロナ患者だけでなく、一般患者の入院、救急診療の受け入れを制限する病院もあるという。さらに今後、感染拡大の恐れがあることから、医療検査体制の強化を決めた。

 一つは、土曜午後や日曜、祝日の診療体制。県内119医療機関が17日から協力し、土曜や日曜、祝日も診療する。早期の診断につなげるため、県が要請した。1日当たりは約40機関が対応する。かかりつけ患者に限るなど条件を設定する場合もある。詳細は24時間対応の県コールセンター(073・441・2170)か県ホームページで案内する。

 さらに、自主検査で陽性となった人を対象に、パソコンやスマートフォンを利用したオンライン診療・処方を、24日から導入する。

 県陽性者登録センターに陽性者登録をすれば、電子メールで案内があり、専用サイトから予約できる。診療時間は土、日曜、祝日を含む午前9時~午後5時。県が委託した県外機関の医師12人が、1日当たり400人まで対応する。処方薬は自宅に届くという。

 自主検査は重症化リスクの低い人らが対象で、高齢者や小児、重症化リスクの高い人、症状が強い人らは医療機関への早い受診が求められている。

 県の野尻孝子技監は、現在の医療状況について「第7波のピーク以上に逼迫している」と言い、県民に改めてマスク着用や換気などの対策を求めたほか、自宅で症状が出た場合に備え、解熱鎮痛剤や整腸剤、食料品、抗原検査キットなどを常備するよう呼びかけた。

 ワクチンについても「未接種で重症化する人が最近、目立っている」とし、同時流行が懸念されているインフルエンザも含めて、接種を呼びかけた。

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