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和歌山で世界的なIT人材育成 和大と企業が共同研究講座

「クラウド人材」の輩出を目指す、和歌山大学と「クオリティソフト」の共同研究講座(和歌山市の和歌山大学で)
「クラウド人材」の輩出を目指す、和歌山大学と「クオリティソフト」の共同研究講座(和歌山市の和歌山大学で)
 和歌山大学(和歌山市)とIT企業「クオリティソフト」(本社・白浜町)は、世界をリードする「クラウド人材」を和歌山から輩出しようと、連携して取り組みを進めている。和大としては初となる「共同研究講座」を、同社とともに設置し、人材育成や技術研究に力を入れている。


 「クラウド」はインターネットを通じて必要なサービスを受けられる技術。連携によって、クラウドの利用にとどまらず、クラウドの技術を作り上げられる人材を育成したいという。

 和大の産学連携イノベーションセンターと同社は3月、連携協定を締結した。

 和大システム工学部内に9月に設置した共同研究講座では、同社取締役が和大客員教授として講師を務めるなど、連携して人材育成に取り組んでいる。

 さらに連携を発展させるため、和大と同社は11月下旬、包括連携協定を結んだ。締結式は和大であり、伊東千尋学長と同社の浦聖治・最高経営責任者(CEO)が協定書に署名した。

 浦CEOはあいさつでクラウド人材の必要性が高まっているとした上で「日本ではほとんど育成されていない。連携協定で一緒に育成できるのは本当にうれしいことであり、実現していきたい。将来のITインフラを支えたいという人が和歌山に集まってくるような夢を描いている」と話した。

 伊東学長は「これからDX(デジタル変革)が進み、人材が不足していく中で、大学としても育成が喫緊の課題だった。大学としての蓄積はあるが、産業界の動向はつかみにくいところがあった」とし、連携の意義を説明。「ワーケーションを推進する和歌山県はIT関係企業に注目されているが、IT先進地域を目指す上で、このような取り組みが非常に重要。日本のITやクラウドの技術を支える人材が育成できると、和歌山や日本各地の産業も活性化できる」と語った。

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