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松原さんの墓前に報告 「移民の父」顕彰事業で実行委

松原安太郎さんの墓前で手を合わせる生誕130周年記念顕彰事業実行委員会のメンバーら(5日、和歌山県みなべ町東岩代で)
松原安太郎さんの墓前で手を合わせる生誕130周年記念顕彰事業実行委員会のメンバーら(5日、和歌山県みなべ町東岩代で)
 和歌山県みなべ町出身で「戦後ブラジル移民の父」と呼ばれる松原安太郎さん(1892~1961)の命日に当たる5日、松原さんの「生誕130周年記念顕彰事業実行委員会」のメンバーらが、菩提(ぼだい)寺である同町東岩代の光明寺(三宅瑞州住職)を訪れ、墓参りをした。

 実行委は今年、松原さんの功績を伝えようと、みなべ町や田辺市で出前講座や講演会、シンポジウム、パネル展などを続けてきた。日高総合庁舎(御坊市湯川町財部)でも8~22日にパネル展を予定しているが、行事をほぼ終えたこともあり、報告のため墓参りした。

 訪れたのは、共同代表である真砂睦さん(80)=上富田町=と岩本恵子さん(66)=みなべ町晩稲=ら実行委の7人。このほか、松原さんの妻マツさんの親戚である舩本朝美さん(81)=同町気佐藤=と舩本えい子さん(74)=同町気佐藤=も訪れた。2人は3年ほど前から一緒に毎月墓に参り、掃除を続けているという。

 メンバーらは寺の本堂で法要をした後、近くの墓地に移動し、墓前に花を供え手を合わせた。

 真砂さんは「念願だった松原安太郎さんの顕彰ができた。地域の皆さんに松原さんの功績を理解してもらえたかと思う。これを機会に、みなべや田辺の皆さんとブラジル県人会の皆さんとが、活発に交流していければと思う」と話していた。

 松原さんは戦前にブラジルに移住し、第2次世界大戦で敵国となったブラジルで社会的地位を確保。「個人外交」でブラジル政府を動かし、戦後初の日本人移住を成功させ、日本とブラジルの人的交流を築いた。

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