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4万6000羽殺処分へ 鳥インフルで和歌山市の養鶏場

和歌山県庁
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 和歌山県は30日、和歌山市の養鶏場で、高病原性鳥インフルエンザが発生したと発表した。県内では白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」に次いで、今季2件目。県は同日午前、ウイルスが広がらないよう、養鶏場で飼育している採卵鶏約4万6千羽の殺処分を開始した。12月2日に終了する見込み。


 県によると、養鶏場から県家畜保健衛生所に29日、9羽が死んでいると連絡があった。同衛生所が生きている2羽を含む11羽をPCR検査したところ、30日午前、全11羽とも陽性を確認し、農林水産省と協議の上、鳥インフルエンザが発生したと判断した。

 県は同日、対策本部会議を開き、対応を協議。仁坂吉伸知事が家畜伝染病予防法に基づき、養鶏場で飼育している全羽の殺処分を命令した。県職員150人の班を1日4交代し、24時間態勢で対応する。

 殺処分は12月2日、消毒などを含めた防疫措置は4日に完了見込みという。

 県によると、10月下旬以降の見回りで、養鶏場の鶏舎の金網に小さな穴が複数開いているのを発見し、改善を指導。11月24日に対応したことを確認したという。

 県は、発生養鶏場から3キロ以内を、卵や家禽(かきん)の移動を一切禁止する「移動制限区域」、3~10キロはこれらを区域外に出すのを禁止する「搬出制限区域」に設定した。「移動制限区域」には養鶏場はないが、「搬出制限区域」には肉用鶏1戸(50羽)、採卵鶏2戸(計3千羽)がある。畜産関係車両などの消毒ポイントを3カ所に設定した。

■発生、全国で相次ぐ

 県内で鳥インフルエンザが発生したのはこれで4件目。2011年に紀の川市の養鶏場で約12万羽、20年にも同市の養鶏場で約6万7千羽を殺処分した。当時は自衛隊の応援を得たが、今回は羽数を考慮し、要請しないという。3件目は今年11月中旬のアドベンチャーワールドで、飼育する鳥類68羽を処分した。

 全国での鳥インフルエンザの発生は今季、これで21件と相次いでいる。仁坂知事は記者会見で「今回のケースでは穴をすぐふさいでもらったが、起こってしまい非常に残念。よっぽど気を付けても、少しでも隙があるとウイルスが侵入する。この養鶏場を決して非難してはいけない」とした上で「他の養鶏場も念には念を入れて、防護措置を徹底してもらいたい」と求めた。

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