技術の担い手育成へ 梅の剪定研修始まる
和歌山県みなべ町の梅農家らでつくる「みなべクリッパーズ」は本年度も、梅の枝を剪定(せんてい)する技術を習得するための研修を始めた。初回の25日には6人が受講し、県の普及指導員から座学や実技で学んだ。
クリッパーズは、同町清川を拠点に農家に援農者を紹介する事業を手掛ける「アグリナジカン」代表の山下丈太さん(40)が昨年1月、地元の農家と共に設立した。梅の栽培では、収穫期に最も人手が必要となるが、それに続いて剪定作業も人手が要るため、援農者に剪定技術を習得してもらおうと研修の機会を設けている。
本年度初回に受講した6人は、町内の人はUターンで梅農家を目指す男性と地域おこし協力隊の男性の2人で、あとの4人は県外の男性と女性が各2人。援農者として請け負う農作業は全国でも夏から秋にかけてが多いことから、冬場にできる剪定の技術を身に付けたいという人が多かった。
受講者は、県日高振興局農業水産振興課職員で普及指導員の沼口孝司さん(38)から教わった。沼口さんは座学では、梅の紹介から始まり、年間を通しての栽培や梅干し加工の作業内容について説明。剪定については目的や時期、「間引き剪定」「切り返し剪定」といった種類などを説明した。
実技では、上や内側に向けて伸びる「徒長枝」を切ることから始まり、骨格をなす枝を残し、それ以外は切って整えるよう説明した。弱く見える枝は実がなりやすいので残すようにともアドバイスした。
その後、受講者ははさみやのこぎりを使って実際に剪定をした。どの枝をどこで切るのか戸惑い、そのたびにアドバイスを受けながら取り組んでいた。
全国を回って農作業を続け、ここ3年間はみなべ町で梅の収穫を手伝っているという埼玉県の宇賀神智美さん(35)は「剪定技術も習得し、みなべを拠点に農業ができればと思っている」という。
京都府の居住地周辺で茶の収穫を手伝っているが、冬場に収入を得たいという矢巻透さん(33)は「回数をこなさないとレベルとスピードは上がってこないと思う。握力も要る。身に付けて作業を請け負うことができればと思う」と話していた。
梅の剪定期間は10月から翌年1月まで。クリッパーズでは2021年度に5人を受け入れ、本年度は初回が6人だったが、問い合わせがあることから今後増えることが見込まれるという。
6人のうち4人は今後、清川の農家で数日間、実技を主体にした研修を受ける。
山下さんは「一人前になるには5年ほどかかるが、高い技術を持った人材を育てられればと思う。高齢化で今後一層、必要となる」と話す。現在、指導も含めて受講者を受け入れる農家が清川の6戸だけのため、町内全域に広がることも期待している。
クリッパーズは、同町清川を拠点に農家に援農者を紹介する事業を手掛ける「アグリナジカン」代表の山下丈太さん(40)が昨年1月、地元の農家と共に設立した。梅の栽培では、収穫期に最も人手が必要となるが、それに続いて剪定作業も人手が要るため、援農者に剪定技術を習得してもらおうと研修の機会を設けている。
本年度初回に受講した6人は、町内の人はUターンで梅農家を目指す男性と地域おこし協力隊の男性の2人で、あとの4人は県外の男性と女性が各2人。援農者として請け負う農作業は全国でも夏から秋にかけてが多いことから、冬場にできる剪定の技術を身に付けたいという人が多かった。
受講者は、県日高振興局農業水産振興課職員で普及指導員の沼口孝司さん(38)から教わった。沼口さんは座学では、梅の紹介から始まり、年間を通しての栽培や梅干し加工の作業内容について説明。剪定については目的や時期、「間引き剪定」「切り返し剪定」といった種類などを説明した。
実技では、上や内側に向けて伸びる「徒長枝」を切ることから始まり、骨格をなす枝を残し、それ以外は切って整えるよう説明した。弱く見える枝は実がなりやすいので残すようにともアドバイスした。
その後、受講者ははさみやのこぎりを使って実際に剪定をした。どの枝をどこで切るのか戸惑い、そのたびにアドバイスを受けながら取り組んでいた。
全国を回って農作業を続け、ここ3年間はみなべ町で梅の収穫を手伝っているという埼玉県の宇賀神智美さん(35)は「剪定技術も習得し、みなべを拠点に農業ができればと思っている」という。
京都府の居住地周辺で茶の収穫を手伝っているが、冬場に収入を得たいという矢巻透さん(33)は「回数をこなさないとレベルとスピードは上がってこないと思う。握力も要る。身に付けて作業を請け負うことができればと思う」と話していた。
梅の剪定期間は10月から翌年1月まで。クリッパーズでは2021年度に5人を受け入れ、本年度は初回が6人だったが、問い合わせがあることから今後増えることが見込まれるという。
6人のうち4人は今後、清川の農家で数日間、実技を主体にした研修を受ける。
山下さんは「一人前になるには5年ほどかかるが、高い技術を持った人材を育てられればと思う。高齢化で今後一層、必要となる」と話す。現在、指導も含めて受講者を受け入れる農家が清川の6戸だけのため、町内全域に広がることも期待している。