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自民、岸本氏推薦へ 独自候補擁立を断念

 任期満了に伴う和歌山県知事選(11月10日告示、27日投開票)で、自民党は元衆院議員で国民民主党を離党した岸本周平氏(66)を推薦する見込みとなった。県連は23日、岸本氏と政策協議を進めるとともに、党本部との協議結果に従うことを決定。党本部も岸本氏推薦に前向きとみられている。

 県連は岸本氏から推薦願を受けていたが、3日の候補者選考会議で、総務官僚で青森県総務部長の小谷知也氏(43)=和歌山市出身=の擁立を決定。党本部は県連から小谷氏の推薦依頼を受理したが、自民党と歩調を合わせてきた町村会などが、岸本氏推薦を決定するなどの情勢を踏まえ、再度県連で検討するよう求めていた。

 県連は23日、和歌山市のホテルで「拡大役員会」を開き、県連会長の二階俊博衆院議員や会長代行の世耕弘成参院議員ら県選出の国会議員、県議、町長、支部役員ら約80人が出席した。

 出席者によると、世耕氏は「勝てる候補でいきたい。沖縄県知事選で負け、宮崎県知事選でも負ける恐れがある。和歌山県でも負ければ、政権に大きなダメージがある」などと岸本氏推薦の方向性を示し、この発言などを踏まえて議論が進められた。

 県連が決定していた小谷氏擁立は「自然消滅」の形となり、他の候補者擁立や自主投票の意見もなかったという。

 会議後、二階氏は報道陣に対し「とにかく一致団結して、いい県政をつくっていくために頑張る。(岸本氏を推薦する方向に)これからだんだん流れができていくだろう」と述べた。

■公明は自主投票

 公明党県本部は22日、知事選の対応について「自主投票」とすると発表した。

 岸本氏からの推薦願を受け議論を重ねたが、17日の最終の県幹事会で推薦決定に至らなかったという。

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