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勉強、サッカー教えます 社会人クラブが活動資金寄付に返礼

クラウドファンディングの返礼で「1対1のサッカー教室」をする水本龍之介選手(和歌山県田辺市の文里多目的グラウンドで)=南紀オレンジサンライズFC提供
クラウドファンディングの返礼で「1対1のサッカー教室」をする水本龍之介選手(和歌山県田辺市の文里多目的グラウンドで)=南紀オレンジサンライズFC提供
 和歌山県田辺市とその周辺地域で活動する社会人サッカークラブ「南紀オレンジサンライズFC」は、クラウドファンディング(CF)で運営資金を集めている。寄付した人に対する返礼は「学校の宿題教えます」「1対1でサッカー教えます」など、各選手の特長を生かしたユニークな取り組みが目立つ。


 CFの目的は「移住」「農業」をテーマにしたクラブの取り組みを周知し、地域の魅力を発信すること。集まった資金は、県外への遠征費や消耗品の購入、選手の待遇改善にも使用するという。目標金額は50万円で、期限は22日まで。

 吉村彰吾選手(24)は、返礼で小中高校生に宿題や勉強を教える。和歌山大学システム工学部出身。大学ではアルバイトで家庭教師をしていた経験があり、英語、数学、物理、化学に対応できる。紀南なら直接訪問できるが、オンラインでも応じるという。

 吉村選手は、大学院に進学するか迷ったが「サッカーができるのは今しかない」と、サンライズFCを選んだといい「勉強はやればやるほど結果が出る。苦手だった勉強が好きになった自身の経験を子どもたちに伝えられたら」と話す。

 水本龍之介選手(22)の返礼は、1対1でのサッカー教室。チームが練習している田辺市の文里多目的グラウンドで1時間程度、一緒にサッカーをする。年齢制限は設けず、小学生以下は保護者の同伴が必要。

 大阪府出身の水本選手は小学1年生からサッカーを始め、中学生の時には全国大会に出場するなど強豪チームでプレー。大学卒業後に移住した紀南ではまだまだサッカーが根付いていないと感じたといい「多くの子どもたちにサッカーの魅力を知ってもらいたい」と語る。

 選手による返礼は他に「お困りごと解決」「動画編集」など。その他の返礼品では、地元企業による梅やヤマモモの加工品や、菓子などもある。

 CFで資金を寄付して返礼を受け取るには、デジタル地域通貨の「なんきコイン」を購入する必要がある。今後は加盟店舗での決済で利用でき、決済の一部がチームに還元される。

 サンライズFCの森永純平代表(33)は「地域通貨として地元だけでなく県外からの利用も期待している。今後、長く地域でコインを利用していただけるよう取り組みたい」と話している。

 問い合わせは、森永代表(090・3619・5979)へ。

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