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ジュースや梅酒に最適 古城梅の収穫始まる

「青いダイヤ」とも呼ばれる「古城梅」を収穫する農家(17日、和歌山県田辺市長野で)
「青いダイヤ」とも呼ばれる「古城梅」を収穫する農家(17日、和歌山県田辺市長野で)
 和歌山県紀南地方で「小梅」に続き、田辺市発祥の「古城梅(ごじろうめ)」の収穫も始まった。「青いダイヤ」と呼ばれ、果実が美しく、主に梅酒や梅ジュースに使われる。

 JA紀南管内では16日から収穫が始まった。古城梅は大正時代、同市長野の那須政右ヱ門氏が発見した品種。政右ヱ門氏のひ孫に当たる、長野の農家、那須智彦さん(34)は約2ヘクタールで南高梅を主体に梅を栽培しており、そのうち古城梅は約30アール。17日、家族や手伝ってもらっている人らと収穫した。

 那須さんは「平年並みで2トンくらいの収穫を見込んでいる。古城梅を絶やさないようにしたい。南高梅が有名だが、梅ジュースや梅酒に最適な品種として古城梅も広まってほしい」と話した。

 紀南地方での古城梅の収穫は5月末ごろまで。その後は南高梅の収穫が続く。

■生産量は減少傾向

 古城梅は、年々生産量が減少傾向にある。

 JA紀南によると、管内の古城梅は、2001年に151・6ヘクタール、生産量は1883トンあったが、今年の栽培面積は112ヘクタールに減った。昨年の生産量は441トンだった。

 今年は358トン(前年比81%、平年比66%)の生産量を見込む。うち210トンは市場出荷を計画している。

 前年比や平年比が少ない要因について、栽培面積が年々減って老木化が進んでいることに加え、今年は開花時期が他の品種と大きくずれて、交配がうまくいかなかったことが考えられるという。

 また、主力の南高梅と比べると、同じ面積でとれる量が少ないことや、栽培に手間がかかることなどから、栽培が減少しているという。

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