【詳報】感染の連鎖止まらず 和歌山県、まん延防止措置要請へ
和歌山県は27日、県内で新たに過去最多となる490人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。緊急の記者会見を開いた仁坂吉伸知事は、まん延防止等重点措置の適用を国に要請する方針を明らかにした。県全域の飲食店に営業時間の短縮を求めることになる。同日午後、山際大志郎経済再生担当相に考えを伝え、手続きに入ったという。
新規感染者の保健所管内別の内訳は和歌山市285人(過去最多)、橋本46人(同)、田辺43人(同)、岩出42人(同)、海南35人(同)、御坊17人、湯浅12人、新宮8人、県外在住2人。
直近1週間の人口10万人当たり感染者数は過去最多を更新し249・3人。保健所管内別は、多い方から和歌山市397・4人、橋本206・3人、岩出194・2人、海南182・0人、御坊171・2人、田辺125・9人と続き、この6保健所管内で過去最多となった。
■「想像もしない数字」 野尻技監
県福祉保健部の野尻孝子技監は「想像もしないような数字になってきている。連鎖が止まらない状況。まだ広がる可能性がある」と危機感を募らせた。
新たに認定されたクラスターは3件。那智勝浦町天満のわかば保育園で6人、日高川町土生の通所介護施設「博愛デイサービスセンター日高川」で5人、和歌山市園部の有功保育園でも5人の感染を、それぞれ確認した。
すでに、過去最多のクラスターとなっている和歌山市の介護老人保健施設「サニーホーム」では、感染者が4人増えて53人となった。白浜町富田の「成華苑デイケアセンター」では2人増えてクラスターは16人となった。
重症者は田辺管内の70代男性ら2人増えて11人。このうち1人は集中治療室で治療を受けているが、デルタ株とみられる。県内の感染者のうち、ほとんどがオミクロン株と考えられるが、急速に悪化する傾向があるデルタ株も1割ほどいるという。
県内では、現在1日当たり最大約1200人を検査している。「第5波」のピークより約300人多く検査できているが、濃厚接触者への検査が遅れるケースなども出ている。陽性者の行動履歴などを調べる積極的疫学調査やクラスターの認定につながる調査なども、感染者増に追い付かない状況という。
入院待機者は26日より279人増えて2327人となった。
■「残ったカードを切る」 仁坂知事
仁坂知事は、「『不要不急の外出自粛要請』のカードも切ってしまっている。残されたカードは『まん延防止等重点措置』しかない。全て切らないといけない」と述べた。
27日発表の感染者数「490人」に強いインパクトを受け、決断したという。「信じられない人数の感染者」といい「県全体が感染爆発し、市中感染が起こっている」との認識を示した。
措置の対象は全県とする考え。適用開始時期は「この瞬間にも認めてほしいが、あとは国次第」としている。県によると、来週末ごろとみている。飲食店への時短要請の内容については、今後詰めていくという。
「対応が後手に回ったのではないか」という記者の質問に仁坂知事は「甘んじて批判に耐えたい。飲食店の会食が大きな感染源であれば迅速に抑えにいくが、いまはどこでどう感染するか分からない状態。一切外出禁止とすることもできず、状況を見ていた」と釈明した。
新規感染者の保健所管内別の内訳は和歌山市285人(過去最多)、橋本46人(同)、田辺43人(同)、岩出42人(同)、海南35人(同)、御坊17人、湯浅12人、新宮8人、県外在住2人。
直近1週間の人口10万人当たり感染者数は過去最多を更新し249・3人。保健所管内別は、多い方から和歌山市397・4人、橋本206・3人、岩出194・2人、海南182・0人、御坊171・2人、田辺125・9人と続き、この6保健所管内で過去最多となった。
■「想像もしない数字」 野尻技監
県福祉保健部の野尻孝子技監は「想像もしないような数字になってきている。連鎖が止まらない状況。まだ広がる可能性がある」と危機感を募らせた。
新たに認定されたクラスターは3件。那智勝浦町天満のわかば保育園で6人、日高川町土生の通所介護施設「博愛デイサービスセンター日高川」で5人、和歌山市園部の有功保育園でも5人の感染を、それぞれ確認した。
すでに、過去最多のクラスターとなっている和歌山市の介護老人保健施設「サニーホーム」では、感染者が4人増えて53人となった。白浜町富田の「成華苑デイケアセンター」では2人増えてクラスターは16人となった。
重症者は田辺管内の70代男性ら2人増えて11人。このうち1人は集中治療室で治療を受けているが、デルタ株とみられる。県内の感染者のうち、ほとんどがオミクロン株と考えられるが、急速に悪化する傾向があるデルタ株も1割ほどいるという。
県内では、現在1日当たり最大約1200人を検査している。「第5波」のピークより約300人多く検査できているが、濃厚接触者への検査が遅れるケースなども出ている。陽性者の行動履歴などを調べる積極的疫学調査やクラスターの認定につながる調査なども、感染者増に追い付かない状況という。
入院待機者は26日より279人増えて2327人となった。
■「残ったカードを切る」 仁坂知事
仁坂知事は、「『不要不急の外出自粛要請』のカードも切ってしまっている。残されたカードは『まん延防止等重点措置』しかない。全て切らないといけない」と述べた。
27日発表の感染者数「490人」に強いインパクトを受け、決断したという。「信じられない人数の感染者」といい「県全体が感染爆発し、市中感染が起こっている」との認識を示した。
措置の対象は全県とする考え。適用開始時期は「この瞬間にも認めてほしいが、あとは国次第」としている。県によると、来週末ごろとみている。飲食店への時短要請の内容については、今後詰めていくという。
「対応が後手に回ったのではないか」という記者の質問に仁坂知事は「甘んじて批判に耐えたい。飲食店の会食が大きな感染源であれば迅速に抑えにいくが、いまはどこでどう感染するか分からない状態。一切外出禁止とすることもできず、状況を見ていた」と釈明した。