障害者の芸術テーマに対談 上富田町で福祉セミナー
第15回和歌山県福祉事業団福祉セミナーが20日、上富田町の上富田文化会館で開かれ、障害者の芸術文化活動の意味・意義をテーマにした対談やプロの障害者打楽団による太鼓の演奏があった。県や同町、県福祉事業団、文化庁、厚生労働省など主催。紀の国わかやま文化祭2021の上富田町障害者交流事業として、3部構成で開き、オンライン配信もした。
第1部は「障害者の芸術文化活動の意味・意義」をテーマに、社会福祉法人やまなみ会・やまなみ工房(滋賀県)施設長の山下完和さんと、社会福祉法人愛成会(東京都)副理事長でアートディレクター・キュレーターの小林瑞恵さんが対談した。
山下さんは、利用者が自発的にアート作品を作り出していること、工房では展示会を開いたり商品化したりしていることを紹介。
以前は一般社会における就労を理想に掲げ、経済的自立だけにとらわれていたことがあったと反省点を挙げ、「個の存在を見落とすことがあってはならない。作品ではなく、一人一人自らに価値がある。どうすれば穏やかに過ごせるかが目的で、その一つが創作活動だ」と強調した。
小林さんも障害の有無に関わらずさまざまな人が集うアトリエを立ち上げ、ワークショップや展覧会を開くなど取り組んでいることや、「アール・ブリュット」という芸術概念は、障害者アートを意味するのではなく、障害者に限らず、多様な人々の、個性あふれる作品があることを説明。
その上で「障害は社会システムの障壁から生まれるものだと考える。こうあるべきだという枠は作りたくない。他分野とコラボするなど、新しいことをやってみることで、未来につながる」と話した。
2部では、知的障害者のメンバーで構成する、社会福祉法人南高愛隣会(長崎県)の障がい者長崎打楽団「瑞宝太鼓」メンバーの高倉照一さんと団長の岩本友広さんが、太鼓との出合いや活動にかける思い、恩師への感謝を講演した。
第1部は「障害者の芸術文化活動の意味・意義」をテーマに、社会福祉法人やまなみ会・やまなみ工房(滋賀県)施設長の山下完和さんと、社会福祉法人愛成会(東京都)副理事長でアートディレクター・キュレーターの小林瑞恵さんが対談した。
山下さんは、利用者が自発的にアート作品を作り出していること、工房では展示会を開いたり商品化したりしていることを紹介。
以前は一般社会における就労を理想に掲げ、経済的自立だけにとらわれていたことがあったと反省点を挙げ、「個の存在を見落とすことがあってはならない。作品ではなく、一人一人自らに価値がある。どうすれば穏やかに過ごせるかが目的で、その一つが創作活動だ」と強調した。
小林さんも障害の有無に関わらずさまざまな人が集うアトリエを立ち上げ、ワークショップや展覧会を開くなど取り組んでいることや、「アール・ブリュット」という芸術概念は、障害者アートを意味するのではなく、障害者に限らず、多様な人々の、個性あふれる作品があることを説明。
その上で「障害は社会システムの障壁から生まれるものだと考える。こうあるべきだという枠は作りたくない。他分野とコラボするなど、新しいことをやってみることで、未来につながる」と話した。
2部では、知的障害者のメンバーで構成する、社会福祉法人南高愛隣会(長崎県)の障がい者長崎打楽団「瑞宝太鼓」メンバーの高倉照一さんと団長の岩本友広さんが、太鼓との出合いや活動にかける思い、恩師への感謝を講演した。