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コロナ禍で熱中症の搬送半減 日高広域消防、イベントの自粛など影響

熱中症予防と新型コロナウイルス感染防止について注意喚起している日高広域消防事務組合消防本部のホームページ
熱中症予防と新型コロナウイルス感染防止について注意喚起している日高広域消防事務組合消防本部のホームページ
 和歌山県の日高広域消防事務組合消防本部によると、管内(日高郡)の今年の熱中症による搬送人数は26人(6日現在)で、新型コロナウイルスの感染が広がる前の半数以下にとどまっている。イベントの自粛などが影響しているとみられる。


 熱中症は、温度や湿度が高い中で体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れて体温の調節機能が働かなくなる。体温上昇やめまい、けいれん、意識の異常といった、さまざまな障害を起こす。家の中などでじっとしていても、室温や湿度が高い場合は、体から熱が逃げにくくなり、熱中症になる場合がある。

 管内で今年、熱中症により搬送されたのは男性18人、女性8人。入院が3週間以上となった重症は海釣りをしていた1人。入院3週間未満の中等症が2人、診察のみで入院まで至らなかった軽症が23人だった。

 屋外で熱中症になった人は15人で農作業中やスポーツ中の他、自転車走行中もあった。屋内は11人で場所は自宅が多かったが、スポーツをしている体育館もあった。

 近年の熱中症の搬送人数は2017年が59人、18年が60人、19年は67人となっているが、新型コロナの影響が出始めたと考えられる20年は35人と大幅に減少。スポーツの大会や試合、イベントなどが中止になったことが主な原因とみられる。

 同本部警防課は、熱中症予防としてこまめな水分補給、適切なエアコンの活用などを呼び掛けている。搬送されるケースは他者からの通報が多いが、自覚症状があった場合は、すぐに涼しい所に移動して休憩するなどしてほしいという。

 同本部のホームページでは、マスクを着用したままで激しい運動をするのは避けることなど、新型コロナ感染防止を踏まえた熱中症の予防策を呼び掛けている。

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