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三が日の観光客激減 コロナ禍で串本の観光地

寒風が吹く中、初日の出を待ちわびる観光客(1日、和歌山県串本町潮岬で)
寒風が吹く中、初日の出を待ちわびる観光客(1日、和歌山県串本町潮岬で)
 新型コロナウイルス感染症が広がる中で迎えた正月三が日、和歌山県串本町の観光地は例年より観光客が大幅に少なく、半分以下という観光施設もあった。観光関係者らは感染を気にしながらも、長引く影響に表情を曇らせている。

 串本海中公園センター(串本町有田)を訪れた人は元日が385人、2日が564人、3日が453人で、いずれも前年同日の約半分。年末は半分以下だった。

 感染対策で、海中観光船の運航を昨年11月上旬から再び休止している。同センターは「昨年の盆休みよりも影響が大きい。観光業にとって厳しい状態が続く」と嘆く。

 初日の出のスポットとして知られる望楼の芝前にある潮岬観光タワー(同町潮岬)は、毎年元旦には午前6時半にオープンするが、今年は感染対策で通常の午前8時半に遅らせた。この影響で元日の来場者は81人となり、前年の1割ほどにとどまった。2、3の両日も少なかった。一方、地元住民によると、望楼の芝で初日の出を拝む人の数は例年とほぼ変わらなかったという。

 道の駅「くしもと橋杭岩」(同町くじの川)は3日間とも前年同日の約半分。橋杭岩の周りを散策する人の数も少なく、施設のスタッフは「客数は昨年の秋には一度戻ったが、再び悪くなった。バスを使った団体旅行がなくなったのが響いている」と話す。

 トルコ記念館(同町樫野)は元日が57人、2日が94人、3日が73人。とりわけ元日と3日が前年同日の半分以下。施設のスタッフは「思っていた以上に影響がある。昨年の秋は修学旅行で訪れる人が多かったが、12月以降、一気に減った」と話す。

 南紀串本観光協会によると、町内のホテルの宿泊客数も半分以下で、スキューバダイビングの客数も低調。「どこも客数は激減している。もうしばらくは我慢の状況が続くだろうが、春以降の回復を期待したい」と話している。

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