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ガイド目指しクマノザクラ学ぶ 古座川町の高池小児童

矢倉寛之さん(左)からクマノザクラについて学ぶ児童=和歌山県古座川町池野山で
矢倉寛之さん(左)からクマノザクラについて学ぶ児童=和歌山県古座川町池野山で
 和歌山県古座川町池野山にあるクマノザクラのタイプ標本木の前で23日、クマノザクラ学習会があった。同町高池小学校の6年生11人が、樹木医の矢倉寛之さん(39)=古座川町長追=から、クマノザクラの特徴などについて学んだ。児童は来年3月の開花時季、この場所で小学生ガイドとして古座川の魅力を発信する予定。


 国内のサクラの野生種では、約100年ぶりに新種のサクラとして発見されたクマノザクラに興味を持ってもらうことなどを目的にした授業。同校では一昨年から地域学習の一環で、町の花に指定されているクマノザクラについて学んでおり、これまで看板製作や苗木の植栽などに取り組んでいる。

 矢倉さんは、サクラは世界で約400種類あり、人間と同じで、同じ種類でも色や大きさなど、それぞれ特徴があると説明。タイプ木はクマノザクラを新種と特定する論文を発表する際、標本にされた唯一の木であると述べ、芽の形によるサクラの見分け方や町内に自生する固有の植物などを教えた。

 矢倉さんは、クマノザクラを未来へ残していくための保護活動などを紹介し「古座川には素晴らしいものがたくさんある。仮に将来、町外で暮らすようになったとしても、古座川のことを自信を持って伝えられる大人になってほしい」と呼び掛けた。

 授業の後、児童は「クマノザクラに対する理解が深まったので、人に教えたいと思った」「家の周りにある植物も観察してみたいと思った」などと感想を述べた。

 大畑眞校長は「昨年度の6年生は、新型コロナウイルスのためガイドができなかったので、本年度こそは児童にガイドとして古座川のことを広く発信してもらいたい」と話した。

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