和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

4分の1が夏季賞与減額 和歌山県内の支給事業者

 昨年と同水準に当たる7割の和歌山県内事業者が夏季賞与を支給したが、このうち4分の1が支給額を減少させたという調査結果を和歌山社会経済研究所がまとめた。減少させた事業所の割合は、昨年(8・2%)の3倍に当たる。研究所によると、新型コロナウイルスによる影響が大きいという。

 研究所は9月にアンケートし、夏季賞与について884社から有効回答を得た。支給したのは、昨年(73・0%)並みの70・9%だった。

 このうち支給額の「減少」の割合は大幅に拡大。「増加」(昨年支給なしを含める)は26・4%で、昨年の41・9%から15・5ポイント減少した。一方「変化なし」は約半数で、昨年と大きな変化はなかった。

 月給については、増加させた事業者の割合は39・2%で、昨年の55・3%から大きく減少した。15~19年度は55%前後を推移していた。減少は6・7%だった。

 4~9月の業種ごとの月別売上高は、特に旅館・ホテル業の落ち込みが大きく、4月は昨年同月比で16・8%、5月は9・0%、6月は19・9%だった。その後は移動自粛要請の解除、政府や県の需要喚起事業などにより、7月以降はやや持ち直したが、50%台に止まっている。飲食業も顕著で、4~6月が30~40%台だったが、7月以降は70%近くまで回復している。

 事業者に新型コロナの影響への対応策(複数回答可)も聞いたところ「出張・商談・営業の自粛」が46・1%と最多で、「営業時間の短縮」(20・7%)、「従業員の一時休業」(16・9%)などと続いた。

 「従業員の一時休業」は「機械・機械部品製造業」で41・4%、「鉄鋼・金属製品製造業」で35・3%、「繊維製品製造業」で33・3%と多かった。

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