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串本で発見の新種エビ展示 串本海中公園

串本海中公園センター水族館に展示されているキイカギテシャコエビ(和歌山県串本町有田で)
串本海中公園センター水族館に展示されているキイカギテシャコエビ(和歌山県串本町有田で)
 和歌山県串本町有田にある串本海中公園センターに、町沿岸で発見された新種のエビ「キイカギテシャコエビ(紀伊鈎手蝦蛄蝦)」が展示されている。

 新種のエビは2018年5月、センター前の水深14メートルの所でセンターの平林勲学芸員(30)が採集。千葉県立中央博物館の駒井智幸・動物学研究科長が精査して新種であることが分かり、今年7月に発表された。現在展示しているのは、平林学芸員が10月28日、前回とほぼ同じ場所で採取した2個体目。1個体目は中央博物館で標本にして保管しているという。

 新種のエビは体長約1センチで、半透明の白色。紀伊半島で発見されたことにちなみ名付けられた。まだ2個体しか見つかっていないため、分布域や生態など詳細については不明。水族館では現在、魚とエビのミンチと、海水に含まれている有機物を集めたものの2種を餌として与えている。食べているところは確認できていないが、11月14日に脱皮を確認したという。

 平林学芸員は「環境が悪いと脱皮しないので、餌は食べているようだ。せっかく串本の海で見つかった新種なので、展示することで来館者にも一緒に観察してもらいながら、生態を明らかにしていくことができれば」と話している。

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