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JAと障害者施設の連携が順調 ニンニク栽培から米作りに広がり

ニンニクの種割り作業に取り組むエコ工房四季の利用者(和歌山県串本町古座で)
ニンニクの種割り作業に取り組むエコ工房四季の利用者(和歌山県串本町古座で)
 JAみくまの西向営農センター(和歌山県串本町西向)と社会福祉法人つばさ福祉会の障害者福祉施設「エコ工房四季」(串本町古座)が、2018年から取り組んでいるニンニク栽培などの農福連携事業が順調に発展している。今年から米栽培などの福祉農園の立ち上げにも着手しており、関係者らは「地域活性化にもつなげていければ」と話している。

 同センターはエコ工房とともに18年から古座川町内の畑3アールでニンニク栽培を始めたが、現在は30アールまで拡大している。今年から同町内の休耕田40アールを活用して稲(コシヒカリ)の栽培も始めており、隣接の畑にはナス100本、カボチャ40本を植え付けた。

 また、同センターは、エコ工房の協力で18年からニンニク植え付けの準備となる種割り作業を請け負っている。初年の請負作業は640キロだったが、今年は2600キロにまで増えている。今年は、エコ工房だけでなく、新宮・東牟婁の3作業所も作業に加わっており、新型コロナウイルス感染症の影響で減少した仕事の一部を補っているという。

 エコ工房では、毎年この時季になると、利用者約10人が、午後の時間を使って種割り作業に汗を流している。エコ工房生活支援員主任の鈴木陽さんは「利用者の皆さんは、この種割り作業を楽しみにしている。みんなで会話を楽しみながら仲良く作業している」と話した。

 同センター管内ではニンニクが特産品になりつつある。収穫したニンニクの多くは「黒にんにく」に加工して販売しており、土産品としても人気商品になっている。安定供給ができれば、今後さらに発展する可能性があるという。

 農福連携事業の今後の展開について、センターの瀧本義大次長は「将来的にはカフェなどの飲食店や体験型観光農園なども視野に入れながら、地域経済の活性化や地域農業の維持につなげたい」と話している。

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