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Uターンして地産食材のカフェオープン

印南漁港を見渡せるテラスが自慢のカフェ(和歌山県印南町印南で)
印南漁港を見渡せるテラスが自慢のカフェ(和歌山県印南町印南で)
 和歌山県印南町印南の国道42号に近い高台で、地産食材をメインに使用したカフェが営業している。田辺市出身の小鮒紀代美さん(50)が昨年12月、紀南にUターンしてカフェ開業の夢を実現させた。小鮒さんは「食材の活用や景観で、地域づくりに貢献したい」と話している。

 小鮒さんは東京で営業職、大阪でコールセンターのマネジメントをしていた。その一方、20代の頃に留学していたスコットランドで通ったカフェに憧れを持ち続けていた。

 趣味である料理でカフェを始めたいと考え、理想の物件に印南町で出合い「ニコカフェ」を開業。県の2019年度「わかやま地域課題解決型起業支援補助金」を活用した。

 店舗は、前店主の結婚で営業することなく空き家になっていたカフェを活用。眼下に印南漁港が見渡せる立地を生かしたいと、小鮒さんが窓を掃き出し窓に変え、テラス席を設けた。

 カフェは、昼食時はインド風チキンカレーや日替わりなどを提供。夕食時はパスタやピザ、アルコール類が楽しめる。食材は可能な限り地元食材を使っている。野菜類は農家から直接仕入れ、調味料も地元産を取り入れている。

 1人で切り盛りしているため、積極的に宣伝はしていないが、口コミで広がっているという。客の約9割が女性。

 小鮒さんは「自分の夢を実現できてよかった。印南町は農業が盛んなので、その食材をうまく使いたい。素晴らしい景観もあり、訪れる人に印南の魅力を感じてもらえれば」と話している。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、夜の営業は貸し切りのみにしており、テークアウト(持ち帰り)も実施している。

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