南高梅の出荷が平成以降最低 JA紀州、ミツバチの受粉少なく
和歌山県のJA紀州は、今季の梅出荷状況をまとめた。着果状況が悪くて不作となり、主力品種の南高梅の出荷量は1335トンで、平成以降で最低だった。
南高梅の荷受けは5月24日に始まり、7月1日に終了した。ピークは6月7日の約125トン。市場の要望を受けてJA紀州みなべいなみ梅部会は、今年の市場出荷量の目標を約2700トンとしたが大幅に下回った。
実のサイズは多い順に2L34%、3L31%、L18%、4L13%、M4%だった。
1キロ当たりの平均市場販売単価(4L~M)は、6月末時点で736円(前年比131%)で高値となったものの、梅農家にとって出荷はしたいが不作で手元にない状況だったという。
同JAの分析によると、今年は1月の平均気温が8・9度(平年6・4度)と高く推移。みなべ町内の海岸線の満開(八分咲き)は1月30日と前年に比べて3週間ほど早かった。その後は低温や降雨などの影響を受けて、受粉に大きな影響を及ぼすミツバチが活動する期間が少なくなり、着果状況が非常に悪くなった。収穫も平年に比べて1週間以上早かった。
雨は少なく、特に3月からの積算降水量は6月9日時点で平年の58%。データが残る2005年以降で過去最低となり肥大にも影響したという。
日高果樹技術者協議会が5月に実施した着果数調査でも、主産地のみなべ町や印南町は過去10年比で実の数は最少との結果が出ていた。
同JA販売部によると、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、漬け梅講習会や店頭販売を自粛したことから、インターネットの動画で梅加工方法を発信するなど消費拡大対策に取り組んだ。しかし、過去最低の出荷量となり十分な供給ができず、市場要望を大幅に下回り満足できる販売ではなかった。
販売部の岡田壮部長は「今年は大凶作となり、紀州みなべの南高梅のブランドと信用を保つために正念場となった。生協などの契約した数量については、なんとか無事に納めることができた。生産者の皆さんの協力に感謝したい」と話している。
みなべ町内のある農家は、平年と比べて4割の出来だといい、梅漬け用のタンクは半分が空で収入にも影響が出ると予想。新型コロナの影響で経済の悪い状態が続けば、梅製品の購買が控えられるのではないかと心配している。
南高梅の荷受けは5月24日に始まり、7月1日に終了した。ピークは6月7日の約125トン。市場の要望を受けてJA紀州みなべいなみ梅部会は、今年の市場出荷量の目標を約2700トンとしたが大幅に下回った。
実のサイズは多い順に2L34%、3L31%、L18%、4L13%、M4%だった。
1キロ当たりの平均市場販売単価(4L~M)は、6月末時点で736円(前年比131%)で高値となったものの、梅農家にとって出荷はしたいが不作で手元にない状況だったという。
同JAの分析によると、今年は1月の平均気温が8・9度(平年6・4度)と高く推移。みなべ町内の海岸線の満開(八分咲き)は1月30日と前年に比べて3週間ほど早かった。その後は低温や降雨などの影響を受けて、受粉に大きな影響を及ぼすミツバチが活動する期間が少なくなり、着果状況が非常に悪くなった。収穫も平年に比べて1週間以上早かった。
雨は少なく、特に3月からの積算降水量は6月9日時点で平年の58%。データが残る2005年以降で過去最低となり肥大にも影響したという。
日高果樹技術者協議会が5月に実施した着果数調査でも、主産地のみなべ町や印南町は過去10年比で実の数は最少との結果が出ていた。
同JA販売部によると、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、漬け梅講習会や店頭販売を自粛したことから、インターネットの動画で梅加工方法を発信するなど消費拡大対策に取り組んだ。しかし、過去最低の出荷量となり十分な供給ができず、市場要望を大幅に下回り満足できる販売ではなかった。
販売部の岡田壮部長は「今年は大凶作となり、紀州みなべの南高梅のブランドと信用を保つために正念場となった。生協などの契約した数量については、なんとか無事に納めることができた。生産者の皆さんの協力に感謝したい」と話している。
みなべ町内のある農家は、平年と比べて4割の出来だといい、梅漬け用のタンクは半分が空で収入にも影響が出ると予想。新型コロナの影響で経済の悪い状態が続けば、梅製品の購買が控えられるのではないかと心配している。