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避難所でもコロナ感染防止策を 県が運営チャート示す

6月にあった避難所の開設訓練で、段ボールの仕切りを組み立てる田辺市職員(和歌山県田辺市中三栖で)
6月にあった避難所の開設訓練で、段ボールの仕切りを組み立てる田辺市職員(和歌山県田辺市中三栖で)
 和歌山県は、災害時の避難所の在り方について、新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた対応の流れ「避難所運営チャート」を示した。避難者ごとの間隔を確保したり、感染者が出れば適切に隔離したりする内容で、避難所を運営する市町村に参考にしてもらう。


 運営チャートによると、避難所では、受付で避難者を検温したり体調確認したりし、居場所を決める。その際、避難者1人当たり3平方メートルのスペースを基準とし、世帯間の距離は前後左右に2メートル空けるとともに、飛沫(ひまつ)感染を防ぐため、世帯ごとに座った際に口元より高くまで覆う段ボールなどのパーティション(仕切り)を設置する。その後、看護師や保健師が定期的に巡回し、健康管理をする。

 発熱やせきなどの症状がある場合は、別棟の専用室に隔離し、PCR検査で陽性反応が出れば、病院に搬送する。専用室では換気窓の近くに症状がある人を配置。家族や介助者も同室とするが、1人ずつパーティションで仕切る。通路やトイレも専用とし、食事は部屋の前に配る対応を取る。

 必要な資機材は市町村が国の臨時交付金などを活用して整備することとしているが、段ボールのパーティションは県が1億1200万円で11万人分を購入し、不足している市町村に緊急配備する。早ければ、夏ごろまでに配布を開始したいという。

 仁坂吉伸知事は、新型コロナの防止対策を踏まえた避難所対応について「避難所に人がいっぱいいるから避難をやめとこうと考える方が、絶対に命が危ない。とにかく逃げることが大事。感染のリスクの方が大したことはないが、さらに少なくする方がいいと思い、対応の流れを示した」と話した。

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