国文化財登録証を伝達 串本の旧神田家別邸
昨年12月に国の登録有形文化財(建造物)に登録された串本町串本にある旧神田家別邸(稲村亭)の登録証とプレートの伝達式が13日、同町串本の町役場であった。田嶋勝正町長が現在の所有者である、まちづくり会社「一樹の陰」の博多敏希代表取締役に手渡した。
無量寺門前に近い市街地にある旧神田家別邸は、山林などを多く所有し、クジラ漁なども営んだ商家、神田家の12代目・直堯(なおたか)が1874(明治7)年、自らの隠居所として建てた。客の接待や祝い事、仏事などにも使ったという。
71(明治4)年に同町有田の稲村海岸に流れ着いた杉の巨木(周り5メートル余り、長さ5メートル余り)で造ったことから「稲村(とうそん)亭」とも呼ばれている。この巨木は地元の漁師が拾い、52(嘉永5)年の大飢饉(ききん)の際に村人らに食料を分けるなどした神田家にお礼として贈ったという。
別邸は町が2016年に神田家から寄贈を受け、18年に「一樹の陰」が取得。改修され、19年7月から宿泊・飲食施設「NIPPONIA HOTEL(ニッポニア ホテル) 串本熊野海道」として活用されている。
町内の国登録有形文化財は樫野埼灯台旧官舎に続き2件目。田嶋町長は「建物を再生してもらい、大変うれしく思っている。新型コロナウイルスが沈静化した際には、串本の良いところを発信してもらえれば」と期待を込めた。
博多さんは「登録されるとは想像していなかったので、うれしく思う。これから発展していくことを願う」、施設を運営しているwe株式会社の浅見和花さんは「来てくれる人に串本の魅力を伝えていきたい」と話した。
無量寺門前に近い市街地にある旧神田家別邸は、山林などを多く所有し、クジラ漁なども営んだ商家、神田家の12代目・直堯(なおたか)が1874(明治7)年、自らの隠居所として建てた。客の接待や祝い事、仏事などにも使ったという。
71(明治4)年に同町有田の稲村海岸に流れ着いた杉の巨木(周り5メートル余り、長さ5メートル余り)で造ったことから「稲村(とうそん)亭」とも呼ばれている。この巨木は地元の漁師が拾い、52(嘉永5)年の大飢饉(ききん)の際に村人らに食料を分けるなどした神田家にお礼として贈ったという。
別邸は町が2016年に神田家から寄贈を受け、18年に「一樹の陰」が取得。改修され、19年7月から宿泊・飲食施設「NIPPONIA HOTEL(ニッポニア ホテル) 串本熊野海道」として活用されている。
町内の国登録有形文化財は樫野埼灯台旧官舎に続き2件目。田嶋町長は「建物を再生してもらい、大変うれしく思っている。新型コロナウイルスが沈静化した際には、串本の良いところを発信してもらえれば」と期待を込めた。
博多さんは「登録されるとは想像していなかったので、うれしく思う。これから発展していくことを願う」、施設を運営しているwe株式会社の浅見和花さんは「来てくれる人に串本の魅力を伝えていきたい」と話した。