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水道料金 1・5倍に 老朽施設の更新財源、1、2月分から、和歌山県みなべ町

高台への移転が計画されている、みなべ浄水場(和歌山県みなべ町気佐藤で)
高台への移転が計画されている、みなべ浄水場(和歌山県みなべ町気佐藤で)
 和歌山県みなべ町は、1月と2月の使用分から、水道料金を引き上げた。新料金は、これまでの料金から平均で1・5倍ほど高くなった。町によると、料金の引き上げは、耐用年数を超えた浄水場と水道管の更新事業などの財源確保や、赤字解消のためという。


 1、2月の水道使用分の請求月である3月請求分から、新料金を適用する。

 家庭用の多くを占める口径13ミリで、基本料金(20立方メートルまで)が、これまでの1507円から1883円と約1・25倍に、超過料金が1立方メートルにつきこれまでの88円から143円と、約1・63倍になった。目安として、4人家族で2カ月に60立方メートル使用した場合、これまでは5159円だったが、約1・5倍の7735円になる。

 町は2022年11月に町民代表11人による「水道料金制度審議会」を設置。23年9月に審議会から「水道料金を改定率50%相当で引き上げることが適当である」との答申を受けた。それを基に具体的な料金案を検討し、住民説明会などを開催してきた。24年3月議会で水道料金改定の条例議案を提出し、可決された。

 町生活環境課水道室によると、町の水道施設は老朽化が進んでおり、水道管の漏水、破裂などが起こっている。また、同町気佐藤にあるみなべ浄水場は、1969年に建設されてから50年以上たっていることや津波浸水区域にあることから、2032年度をめどに、同町芝の猪野山にある東部配水池近くへの移転を計画している。これらの施設の維持・更新や耐震化に財源の確保が必要という。

 町の調査によると、これまで水道料金は県内で2番目に低く設定していたが、給水人口の減少などで20年度と21年度は2年連続で2千万円以上の赤字になった。22、23年度は支出の抑制などでかろうじて黒字となったが、料金改定による増収をしなければ、今後も赤字が続く見通しだった。

 水道室によると、今回の料金改定により、町の水道料金は県内の平均並みとなっているという。

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