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コミバス、4月から再編 スーパーにも停車、2ルートに統合、和歌山県みなべ町

町内を運行するコミュニティーバス(、和歌山県みなべ町芝で)
町内を運行するコミュニティーバス(、和歌山県みなべ町芝で)
 和歌山県みなべ町は4月から、町内で運行するコミュニティーバス(コミバス)の運行形態を再編する。現在の4ルートを2ルートに統合し、両ルートとも日曜と祝日、三が日以外は毎日運行する。新たに大型スーパーマーケットの敷地内に停留所を設け、買い物など町民の利便性の向上を図る。

 バスは、町から委託を受けた南部タクシーが、事前に予約を受けた停留所に止まる「デマンド乗り合いタクシー方式」で運行している。9人乗り車両で、ルートは現在、山間東部(清川方面)、山間西部(高城方面)、岩代、中心部(南部・上南部・鶴の湯)の四つあり、中心部以外の3ルートは隔日運行となっている。

 2007年度から運行を始め、最も利用者の多かった08年度は延べ9021人の利用があったが、23年度は2456人と初めて2500人を下回り、過去最少となった。本年度も昨年4~11月の8カ月間で1507人にとどまっている。

 利用者が減少する中、町は23年8~9月に町民アンケートを、10月にはコミバスの利用者にアンケートを実施。その結果、「赤字でも維持すべき」との意見が6割を占めた。また、買い物や通院の交通手段で困っており、運行本数の少なさを指摘する意見が多数寄せられた。

 これらの調査結果を基に、町と運行業者で協議を進め、再編案をまとめた。町は22日、運送事業者や町内各種団体の代表、県、有識者などで組織する「地域公共交通会議」を町役場で開き、町の提示した再編案が承認された。

 新たな運行形態は、4月1日からスタートする。

 中心部と岩代の2ルートを統合して「平野部ルート」に、山間東部と山間西部の2ルートを統合して「山間部ルート」にする。2ルートとも、新たに町内の大型小売店4カ所(オークワみなべ店、バリューハウス南部店、Aコープみなべ、エバグリーンみなべ店)の敷地内に停留所を設ける。須賀神社前にも新設する。

 原則として国道を基本ルートにするが、基本ルートでない従来の停留所も廃止せずに、デマンド停留所に変更する。

 運行ダイヤは、平野部ルートのうち、岩代地区が1日に3・5往復、中心部地区は4・5往復する。山間部ルートは1日3往復。

 また、新たに「フリー乗降制」を導入。現在は停留所で乗り降りしているが、4月以降は、停留所間のルート上であれば、基本的にどこでも乗り降りできるようになる。

 利用料金は、従来通り中学生以上300円、小学生150円、乳幼児無料で、町民以外でも同額で利用できる。

 町政策推進課は「運行日が増え、停留所も使いやすくなる。町民のためのバスなので、皆さんに活用していただければ」と話している。

■朝夕「定期便」もダイヤ改正

 コミバスとは別に、町が南部タクシーに委託し、JR南部駅から清川方面に月~土曜の朝夕2往復運行している「南部タクシー定期便」も、4月1日からダイヤ改正する。

 朝の便を現在の時刻から10分早める。これにより、JR南部駅への到着時刻が午前7時16分となり、午前7時18分発のJR紀勢線(和歌山行き)や、田辺方面に向かう午前7時20分発の龍神バス(みなべ線)にも乗車できるようになる。

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