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大橋和也×伊原六花、それぞれの「新しい挑戦」 映画「ふしぎ駄菓子 銭天堂」インタビュー

映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』(公開中)に出演する大橋和也(なにわ男子)、伊原六花(撮影:松尾夏樹) (C)ORICON NewS inc.
映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』(公開中)に出演する大橋和也(なにわ男子)、伊原六花(撮影:松尾夏樹) (C)ORICON NewS inc.
 俳優の天海祐希主演、中田秀夫監督による映画「ふしぎ駄菓子 銭天堂」(公開中)は、視覚的な演出とともに原作の持つ教訓をわかりやすく伝えてくれる作品だ。出演する大橋和也(なにわ男子)、伊原六花はともに「新しい挑戦になった」と語る。

【画像】撮りおろしのソロショット

 原作は、同名の児童文学シリーズ(作:廣嶋玲子、絵:jyajya/偕成社)。ふしぎな駄菓子屋「銭天堂」で駄菓子を手に入れた人々が、それぞれの願いや悩みに応じた効果を得る一方で、予期しない結果を招くこともある、楽しくてちょっと怖い物語。

■ヘアスタイルを変え初めての教師役に挑戦

 映画は、大橋演じる新米教師の等々力小太郎が、赴任した小学校でふしぎな駄菓子屋の噂を生徒たちから聞くことから始まる。なにわ男子としてデビュー以降初めての映画出演となった大橋は自身初の教師役へ挑むにあたり、20歳を超えてから大きく変えたことがないというヘアスタイルを、短髪×黒髪にして役作りした。

【大橋】生徒役の経験はありましたが、教師を演じるのは今回が初めてでした。いつもは先生を見ている側だったので、今回は先生の立場に立ってみて、「教室を見渡すとこんな感じなんだな」と実感しました。みんなの視線を一身に集める先生の気持ちを考えながら演じました。小太郎は自信がないけれど、生徒を助けたいという想いを持っていて、その気持ちが、僕自身の「自信はないけれどファンのみんなを喜ばせたい」という想いと重なる部分がありました。

 子どもたちは本当にかわいらしくて、撮影の合間に「好きな子がいるの?」と聞いたら、「いる」と答えてくれた子が「勉強を教えてくれたから好きになっちゃった」って話してくれました。そんな微笑ましい話ばかりしていましたね。

■ブレーキをかけずに演じることに挑戦できた

 「銭天堂」を訪れるのは、子どもたちだけではない。原作では、年代や立場の異なるさまざまな人物がそれぞれの悩みや欲望を抱えて銭天堂を訪れ、大人の世界の生きづらさや葛藤も描いていて、子どもの興味と大人の共感を呼んでいる。映画では、伊原演じる相田陽子がその一人だ。

 小太郎の大学時代の後輩である陽子は、大手出版社のファッション雑誌「エレガンス」の編集者。もともと児童書の編集部を希望していたものの、トレンドを発信するファッション雑誌編集部に配属されてしまい、おしゃれに疎い陽子は四苦八苦する日々を送っていた。ある日、銭天堂で紅子と出会った陽子は「ふしぎ駄菓子」の力で、みるみるうちにおしゃれで洗練された姿に変貌。しかし、「もっと認められたい」という欲望に突き動かされて暴走してしまう。

【伊原】台本を読んだとき、劇中で徐々に変化していく陽子をどう演じるべきか悩みました。本読みの際に監督と話し合い、最もエスカレートした状態を基準に撮影に臨むことができたので安心でした。衣装合わせでは、これまでで一番多くの服や小物を試しました。初めて全指のサイズを測ったのも印象的です。ここまで派手な衣装なら、芝居も少しやりすぎなくらいがマッチするかな、と考えながら役作りを進めました。MAX状態の陽子を見た時の大橋さんの驚いた表情が印象に残っています。

【大橋】現場に入って、初めて見たので、本当にびっくりしました。メイクもすごく濃くなっていて、一瞬、誰かわからなかった(笑)。

【伊原】バブリーダンス以来の大きなつけまつげをつけた時ですね(笑)。「この重さ、懐かしいな」と思いました。中田監督の指示は感覚的で、それが私には合っていたと思います。良い意味でブレーキをかけずに演じることができました。リアルな悩みを持つキャラクターを描きつつ、ファンタジー要素のあるストーリーだったので、「普通ならここまでしないよな」と思う場面でも気にせず挑戦できました。オーバーかなと思った演技でも、映像で見ると新たな発見があり、楽しかったです。

■明るいムードメーカーぶりを発揮、標準語の芝居に挑戦

 大橋は一発でOKが出ると、天海とハイタッチをしたり、本番前には「お願いします!」と大きな声を出したりして、現場を盛り上げるなど、明るいムードメーカーぶりを発揮して、撮影現場を心から楽しんでいたようだ。

【伊原】大橋さんはバラエティ番組に出演されているときの印象から朗らかでハッピーな方だと思っていましたが、実際に共演してみると、その魅力は変わらないまま、さらに周囲に心配りのできる方でした。現場で交わされる掛け声に対しても「ありがとうございます」とリアクションされていて、それで現場全体を明るくしてくれたんです。そういった姿勢は大事だな、と感じました。

【大橋】関西の人間って、間が空くのがすごく苦手なんですよ。ちょっとでもシーンとなるのが嫌なので、何かしゃべっていたいんです。伊原さんも同じ関西出身なので共感していただけるかなと思います(笑)。

【伊原】そうですね(笑)。私は普段、関西弁を出さないようにしていますが、大橋さんにつられて今日(インタビュー中)は自然と出てしまっています。

【大橋】小太郎は標準語で話す役でしたので、プライベートでも標準語を使おうと心がけていたんですが、無理でしたね(笑)。とても大事なシーンで、関西弁が出てしまってNGを出してしまったこともありましたが、標準語のお芝居にも挑戦できてよかったです。

■本作のストーリーから得た教訓は?

 駄菓子を通じて自分の欲望や行動の結果に向き合うことができる『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』。変わりたいことや変わりたくない“欲望”は?本作のストーリーから得た教訓は?

【大橋】自分の性格を活かしながら、仕事をもっと多方面に広げていきたいと思っています。お芝居やコンサートなど、いろいろなことに挑戦してみたいです。今回の映画の教訓についてですが、子どもにも大人にも学びがある作品だと思います。台詞にもありますが、やはり「自分自身で変えること」が大切だと感じました。人に頼ることが必要なときもありますが、自分で変える勇気を持つことが大事で、それが難しくても挑むことが重要だと思います。

 映像作品に参加して、瞬きや目線の動きで感情や考えを表現することの面白さを実感しました。無表情の中でも、目や唇のわずかな動きで「何かを考えている」というニュアンスを伝えることができる。小さな動きが大きな意味を持つと気づき、演技の楽しさと奥深さを改めて知ることができました。

【伊原】私はこれまでキャプテンとしての役割を担うことが多かったせいか、完成していないものを見せるのが恥ずかしいと感じることがあります。かっこ悪いところを見せたくないと思ってしまうんです。でも、これまでに出会った人たちの中には、「できない」とはっきり言えたり、挑戦して失敗してもできるようになるまであきらめない姿を見せたり、その生きざまが魅力的な方がたくさんいました。私も恐れずにありのままを見せられる自分になりたいです。

 今回の映画は、日常の中で忘れがちなことを再認識させてくれました。「人を信じる気持ち」は失いたくないです。日々の中で培った信じる気持ちをこれからも大切にしていきたいと思っています。

大橋和也
スタイリスト:大内美里 ヘアメイク:花井菜緒(JOUER)
伊原六花
スタイリスト:椎名倉平 ヘアメイク:面下伸一(FACCIA)

【動画】大橋和也、ハイテンションで『銭天堂』セットを満喫
【写真】メイキングでキュートな笑顔をみせる大橋和也
【全身ショット】キラキラ笑顔でセットアップを着こなす大橋和也
【写真】大橋和也がド派手衣装に興味津々
【写真】待望…色気たっぷりで『anan』初表紙を飾ったなにわ男子
提供:oricon news
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