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『光る君へ』片岡千之助、演じた敦康親王は「かわいそうで終わってほしくない」【君かたり】

大河ドラマ『光る君へ』の場面カット(C)NHK
大河ドラマ『光る君へ』の場面カット(C)NHK
 大河ドラマ『光る君へ』(毎週日曜 後8:00 NHK総合ほか)キャストの撮影現場からのコメントを届ける「君かたり」が、同局の公式サイト内で更新された。今回は、敦康親王を演じる片岡千之助の声を紹介する。

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――『光る君へ』の敦康親王について
純粋でいろいろと振り回された人生といったらあれなんですけど、ただね本当に愛情をもらって、本当はある意味ではとてつもなく、天皇に向いているような人間だと思いましたね。だけどなれないというのが、そのギャップがさらにこの人の悲劇さを生んでいるような気もあり、無邪気なところは無邪気で。でもその立場は忘れずに真っ直ぐな人ですね、そう考えると。

ただ、でもなんていうんだろう。「かわいそう」で終わってほしくないなっていうのが僕からの思いです。彼は憐れんでほしいと思って生きていたわけじゃないから、彰子のことを守らなければと小さいときから思っていたし、僕が継ぐんだっていうふうに思っていただろうし。でもどんどん変わっていって、いろんな政治といいますか、政っていうものを知って、大人の社会というものを知って、けどそれに負けずにただ無理にあらがいもせず、本当にある意味ではそういう意味では芯が強い。

――藤原彰子について
本当の母のように血がつながっていなくても、とにかく愛してくれて、小さいときから二人だけの世界っていうのが築かれていって、彰子からしても敦康というどこか心が許せて笑える存在であり、敦康からしても気持ちを素直に表現していい人なんだなっていう気持ちでずっといたので、実の母親がいない中で、子どもとしてお母さんに甘えたいという気持ちというのが全部そこにいっていたと思うし、そのうえでその人のことを理解して守らなきゃとも思っていたし、でもどんどんどんどん立派になっていくさまっていうのは、自分のほうが年下だけど、「ああ立派になられたな」みたいな親とかおじいさんじゃないですけど、そういうのはすごくありましたね。心が何よりも唯一落ち着く部分かな。彰子なくては敦康という人は本当に生きてこれなかったと思いますね。

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