一般家庭用レンジフード国内シェアNo.1※1のFUJIOH※2 東北大学と共同で、においの生理的・心理的影響に関する研究論文を発表
世界最大のオープンアクセス専門出版社MDPIが運営するElectronicsに初掲載
富士工業株式会社(神奈川県相模原市/厨房機器製造・販売/代表取締役社長 柏村浩介 以下、FUJIOH)と東北大学大学院情報科学研究科の湯田恵美准教授は、におい環境が自律神経活動(ANS)および精神運動警戒レベル(PVL)に与える影響についての共同研究論文を発表しました。この論文は、世界最大のオープンアクセス専門出版社MDPIが運営するジャーナルの一つである『Electronics』 にFUJIOHとして初掲載されました。本研究結果を空気環境に対する新たな評価方法として応用することで、より快適な空気環境を提供する技術が向上し、人々の健康と幸福に寄与することが期待されます。
Electronics Web https://www.mdpi.com/2079-9292/13/17/3576
※1 富士工業グループは、一般家庭用レンジフード供給台数国内シェア No.1。(2021 年 4 月 東京商工リサーチ調べ ODM 生産品含む)
※2 FUJIOH は、富士工業グループの企業ブランドです。
[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2483/97786/700_400_20241027214933671e36dd0ae2c.jpg
※イメージ
■研究成果の要点
この研究は作業ブース内のにおいが人へ与える生理的および心理的な影響を明らかにし、室内空気環境の快適性の定量化を目指すものです。元来においに対する評価は「快」「不快」といった主観的な評価が一般的でした。本研究により、においに対する評価を定量的な生理的指標で測定できる可能性が示されました。このことから、テレワークやオンライン会議が普及するポストコロナ社会で、においを考慮した最適な作業環境の設計が期待できます。
■研究の背景
空気環境の快適さは温度や湿度などの機械的特性で評価することが一般的ですが、FUJIOHは新たに感情と相互に影響し合う人の身体の変化を指標として追加することで、より正確な空気環境の評価ができるのではと考えています。そこで、「香害」などのにおいに対する関心が高まっている現状を踏まえ、今回はにおいに焦点を当てて研究を実施しました。
■研究概要
作業ブース内のにおい環境が自律神経活動(以下、ANS)と精神運動警戒レベル(以下、PVL)に与える影響を調査しました。対象となったにおいはリナロール(以下、LNL)とトランス-2-ノネナール(以下、T2N)です。
・被験者:男性6名、女性6名の計12名
・2種類の香料を純水で希釈し、作業ブース内に散布して生体信号の測定を行いました。
被験者はA群とB群に分けられ、それぞれ午前と午後に異なる香料(におい)を提示しました。
[画像2]https://digitalpr.jp/simg/2483/97786/700_497_20241027212325671e30bde30f1.png
調査をおこなった作業ブース(論文より抜粋)
■対象となったにおいの選定理由
LNL:心地よい臭気として選定。
花の香りに近く、単体成分で快臭を作れ、濃度調整がおこないやすいという点から選定されました。
T2N:不快な臭気として選定。
加齢臭の主成分であり、体臭にも含まれるため、人体への影響が少ないと判断し選定されました。
■主な発見
・性別による違い:男性はLNLのにおいで交感神経活動が促進され、女性はT2Nのにおいで作業パフォーマンスが低下しました。
・においの快適性:LNLは男女ともに快適と感じられ、T2Nは不快と感じられました。
・生理的反応:LNLは男性の交感神経活動を促進し、T2Nは女性の交感神経活動を促進しました。
これらの結果から、作業室内のにおい環境が自律神経活動と精神運動警戒レベルに及ぼす可能性が示唆されました。
■東北大学大学院情報科学研究科 湯田恵美准教授のコメント
本共同研究により、においが生理的・心理的に与える影響に関する新たな知見を発表できることを光栄に思います。においは、ヒトの感覚の中でも特に複雑で、個人差の大きい刺激です。そのため、これまでのヒト生理学分野の研究では、十分に解明されていない領域が多く残されています。今回の研究では、最新の生体信号解析技術を駆使して、においが心臓自律神経活動に与える影響を評価しました。また、心理指標も同時に解析することで、より包括的ににおいの効果を理解することを目指しました。本研究成果は健康や福祉、さらには快適な生活空間の提供に向けた新たな応用の可能性を示唆しています。今後も引き続き、応用研究を進めてまいります。本共同研究が、多くの方々の日常生活の質の向上や労働環境の改善に寄与することを期待しております。
湯田恵美氏プロフィール
[画像3]https://digitalpr.jp/simg/2483/97786/150_226_20241027212613671e3165697d7.jpg
東京都三鷹市出身。博士(工学)[新潟大学]。
東北大学大学院工学研究科 助教などを経て、
2023年より東北大学大学院情報科学研究科 准教授(現職)。
生体信号処理、生体ビッグデータ解析に関する研究に従事し、
動的生体情報応用研究室を主宰。多くの国際ジャーナルに
論文を発表しており、心拍変動と自律神経推定に関する研究
「Pitfalls of assessment of autonomic function by heart rate variability」は
広く引用されている。東北大学 未来科学技術共同研究センター、
加齢医学研究所 スマート・エイジング学際重点研究センターを兼務。
米国電気電子学会 (IEEE) シニア会員。
■用語解説
・自律神経活動(ANS):
自分の意識とは無関係に働く神経が、呼吸や循環、消化、生殖、排泄などの生命維持に必要な機能を調節する働きを指します。自律神経には交感神経活動と副交感神経活動の2種類があり、この2種類の神経活動がバランス良く働くことが健康の維持に欠かせません。
・精神運動警戒レベル(PVL):
個人の注意力や反応速度を測定する指標です。特に睡眠不足や疲労の影響を評価するために使用されます。
・LNL(リナロール) :
多くの植物の精油成分の一つで、ラベンダーやベルガモットと言った花の香り成分の一種です。
・T2N(トランス-2-ノネナール) :
脂肪酸の過酸化により生成される揮発性の化合物、加齢臭の原因成分の一つであり、特融の脂っぽい臭気を持ちます。
今後もFUJIOHはこの研究結果を活かし、ブランドビジョン「空気を変え、環境を変え、明日を豊かに変えていく。」ために、さらなる技術革新と試みに挑戦していきます。
※ 富士工業株式会社は富士ホールディングス株式会社の100%子会社です。
【富士工業グループ会社概要】
事業概要:一般家庭用/業務用厨房機器の企画・開発設計・生産・販売・アフターサービス
代表者:代表取締役社長 柏村浩介
創立:1941年12月
所在地:神奈川県相模原市中央区淵野辺2丁目1番9号
従業員数:951名(連結従業員数)
グループ会社:
富士ホールディングス株式会社
富士工業株式会社
富士工業販売株式会社
フジテックメンテナンス株式会社
株式会社ヒートアンドクール
Fujioh International Trading Pte. Ltd.
芙子帝風商貿(上海)有限公司 (Fujioh Trading Shanghai Co.,Ltd.)
Fujioh Marketing Malaysia Sdn. Bhd.
台灣富士皇股份有限公司(Fujioh Marketing Taiwan Co., Ltd.)
[関連会社]アリアフィーナ株式会社
公式WEB:https://www.fujioh.com
本件に関するお問合わせ先
富士ホールディングス株式会社 コミュニケーションデザイングループ
TEL: 042-718-5661
E-MAIL: fujioh.cdg@fujioh.com
プレスリリース詳細へ https://digitalpr.jp/r/97786
富士工業株式会社(神奈川県相模原市/厨房機器製造・販売/代表取締役社長 柏村浩介 以下、FUJIOH)と東北大学大学院情報科学研究科の湯田恵美准教授は、におい環境が自律神経活動(ANS)および精神運動警戒レベル(PVL)に与える影響についての共同研究論文を発表しました。この論文は、世界最大のオープンアクセス専門出版社MDPIが運営するジャーナルの一つである『Electronics』 にFUJIOHとして初掲載されました。本研究結果を空気環境に対する新たな評価方法として応用することで、より快適な空気環境を提供する技術が向上し、人々の健康と幸福に寄与することが期待されます。
Electronics Web https://www.mdpi.com/2079-9292/13/17/3576
※1 富士工業グループは、一般家庭用レンジフード供給台数国内シェア No.1。(2021 年 4 月 東京商工リサーチ調べ ODM 生産品含む)
※2 FUJIOH は、富士工業グループの企業ブランドです。
[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2483/97786/700_400_20241027214933671e36dd0ae2c.jpg
※イメージ
■研究成果の要点
この研究は作業ブース内のにおいが人へ与える生理的および心理的な影響を明らかにし、室内空気環境の快適性の定量化を目指すものです。元来においに対する評価は「快」「不快」といった主観的な評価が一般的でした。本研究により、においに対する評価を定量的な生理的指標で測定できる可能性が示されました。このことから、テレワークやオンライン会議が普及するポストコロナ社会で、においを考慮した最適な作業環境の設計が期待できます。
■研究の背景
空気環境の快適さは温度や湿度などの機械的特性で評価することが一般的ですが、FUJIOHは新たに感情と相互に影響し合う人の身体の変化を指標として追加することで、より正確な空気環境の評価ができるのではと考えています。そこで、「香害」などのにおいに対する関心が高まっている現状を踏まえ、今回はにおいに焦点を当てて研究を実施しました。
■研究概要
作業ブース内のにおい環境が自律神経活動(以下、ANS)と精神運動警戒レベル(以下、PVL)に与える影響を調査しました。対象となったにおいはリナロール(以下、LNL)とトランス-2-ノネナール(以下、T2N)です。
・被験者:男性6名、女性6名の計12名
・2種類の香料を純水で希釈し、作業ブース内に散布して生体信号の測定を行いました。
被験者はA群とB群に分けられ、それぞれ午前と午後に異なる香料(におい)を提示しました。
[画像2]https://digitalpr.jp/simg/2483/97786/700_497_20241027212325671e30bde30f1.png
調査をおこなった作業ブース(論文より抜粋)
■対象となったにおいの選定理由
LNL:心地よい臭気として選定。
花の香りに近く、単体成分で快臭を作れ、濃度調整がおこないやすいという点から選定されました。
T2N:不快な臭気として選定。
加齢臭の主成分であり、体臭にも含まれるため、人体への影響が少ないと判断し選定されました。
■主な発見
・性別による違い:男性はLNLのにおいで交感神経活動が促進され、女性はT2Nのにおいで作業パフォーマンスが低下しました。
・においの快適性:LNLは男女ともに快適と感じられ、T2Nは不快と感じられました。
・生理的反応:LNLは男性の交感神経活動を促進し、T2Nは女性の交感神経活動を促進しました。
これらの結果から、作業室内のにおい環境が自律神経活動と精神運動警戒レベルに及ぼす可能性が示唆されました。
■東北大学大学院情報科学研究科 湯田恵美准教授のコメント
本共同研究により、においが生理的・心理的に与える影響に関する新たな知見を発表できることを光栄に思います。においは、ヒトの感覚の中でも特に複雑で、個人差の大きい刺激です。そのため、これまでのヒト生理学分野の研究では、十分に解明されていない領域が多く残されています。今回の研究では、最新の生体信号解析技術を駆使して、においが心臓自律神経活動に与える影響を評価しました。また、心理指標も同時に解析することで、より包括的ににおいの効果を理解することを目指しました。本研究成果は健康や福祉、さらには快適な生活空間の提供に向けた新たな応用の可能性を示唆しています。今後も引き続き、応用研究を進めてまいります。本共同研究が、多くの方々の日常生活の質の向上や労働環境の改善に寄与することを期待しております。
湯田恵美氏プロフィール
[画像3]https://digitalpr.jp/simg/2483/97786/150_226_20241027212613671e3165697d7.jpg
東京都三鷹市出身。博士(工学)[新潟大学]。
東北大学大学院工学研究科 助教などを経て、
2023年より東北大学大学院情報科学研究科 准教授(現職)。
生体信号処理、生体ビッグデータ解析に関する研究に従事し、
動的生体情報応用研究室を主宰。多くの国際ジャーナルに
論文を発表しており、心拍変動と自律神経推定に関する研究
「Pitfalls of assessment of autonomic function by heart rate variability」は
広く引用されている。東北大学 未来科学技術共同研究センター、
加齢医学研究所 スマート・エイジング学際重点研究センターを兼務。
米国電気電子学会 (IEEE) シニア会員。
■用語解説
・自律神経活動(ANS):
自分の意識とは無関係に働く神経が、呼吸や循環、消化、生殖、排泄などの生命維持に必要な機能を調節する働きを指します。自律神経には交感神経活動と副交感神経活動の2種類があり、この2種類の神経活動がバランス良く働くことが健康の維持に欠かせません。
・精神運動警戒レベル(PVL):
個人の注意力や反応速度を測定する指標です。特に睡眠不足や疲労の影響を評価するために使用されます。
・LNL(リナロール) :
多くの植物の精油成分の一つで、ラベンダーやベルガモットと言った花の香り成分の一種です。
・T2N(トランス-2-ノネナール) :
脂肪酸の過酸化により生成される揮発性の化合物、加齢臭の原因成分の一つであり、特融の脂っぽい臭気を持ちます。
今後もFUJIOHはこの研究結果を活かし、ブランドビジョン「空気を変え、環境を変え、明日を豊かに変えていく。」ために、さらなる技術革新と試みに挑戦していきます。
※ 富士工業株式会社は富士ホールディングス株式会社の100%子会社です。
【富士工業グループ会社概要】
事業概要:一般家庭用/業務用厨房機器の企画・開発設計・生産・販売・アフターサービス
代表者:代表取締役社長 柏村浩介
創立:1941年12月
所在地:神奈川県相模原市中央区淵野辺2丁目1番9号
従業員数:951名(連結従業員数)
グループ会社:
富士ホールディングス株式会社
富士工業株式会社
富士工業販売株式会社
フジテックメンテナンス株式会社
株式会社ヒートアンドクール
Fujioh International Trading Pte. Ltd.
芙子帝風商貿(上海)有限公司 (Fujioh Trading Shanghai Co.,Ltd.)
Fujioh Marketing Malaysia Sdn. Bhd.
台灣富士皇股份有限公司(Fujioh Marketing Taiwan Co., Ltd.)
[関連会社]アリアフィーナ株式会社
公式WEB:https://www.fujioh.com
本件に関するお問合わせ先
富士ホールディングス株式会社 コミュニケーションデザイングループ
TEL: 042-718-5661
E-MAIL: fujioh.cdg@fujioh.com
プレスリリース詳細へ https://digitalpr.jp/r/97786
次のニュースを読む
-
【karrimorより】保温性とはっ水性に優れた機能性抜群のダウンジャケットを発売
-
【速報】2024年スポーツマーケティング基礎調査 ~スタジアム観戦市場が昨年比57.0%増と大幅伸長。メジャーリーグ(MLB)のファン人口は昨年比23.8%増と大幅増、5年連続で増加~
-
「ニコン Z マウントシステム」対応の標準ズームレンズ「NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ」を開発
-
「TAKANAWA GATEWAY CITY」文化創造棟の名称が決定 「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」 「100年先へ文化をつなぐ」
-
「みたらし団子カップ入(3種)」全国のシャトレーゼで11月1日(金)から発売