映画「ハリー・ポッター」シリーズのマクゴナガル先生役で知られる英俳優のマギー・スミスさんがロンドン市内の病院で現地時間27日に亡くなった。89歳だった。マギーさんの親族が英BBCに「27日早朝に、病院で安らかに亡くなりました」と明らかにした。チャールズ国王やキア・スターマー首相、「ハリー・ポッター」関係者等が哀悼の意を表している。

【写真あり】魔女の帽子をかぶったマギー・スミスさん（マクゴナガル先生）

　マギーさんは1950年代より俳優として活躍し、その功績により、英王室から男性のナイトに相当する「デイム」の称号を授与されていた。BBCによると、チャールズ国王は彼女を「国の至宝」と評し、スターマー首相も「彼女の長いキャリアの中で演じた数え切れないほどの物語で私たちに新しい世界を紹介してくれました。その作品は今後何世代にもわたって大切にされるだろう」と国民的俳優を偲んだ。

　1999年のBBCミニシリーズ『デイヴィッド・コパフィールド』でマギーさんと共演し、彼女のおかげでハリー・ポッター役にキャスティングされたと語っていたダニエル・ラドクリフは、BBCの取材に「彼女は鋭い知性を持ち、見事なほどに舌鋒が鋭く、威圧感と魅力を同時に与えることができ、そして誰もが言うように、非常に面白い人でした。彼女と一緒に仕事ができたことは、私にとって本当に幸運なことだったといつも思います」と語り、追悼の意を表した。

　「ハリー・ポッター」公式インスタグラムは「デイム・マギースミスは、ハリー・ポッター全8作でマクゴナガル先生を好演しました。89歳で彼女が今日亡くなったことを聞いてとても悲しいです。グリフィンドール寮の寮長としての彼女のその場の状況に応じて素早く働く才知と強烈な存在によって、ホグワーツの安全は常に守られていました」と追悼。

　「ハリー・ポッター」シリーズの著者J・K・ローリングは、自身のXで「どういうわけか、彼女は永遠に生きると思っていた」と偲んだ。

　「ハリー・ポッター」シリーズのジニー・ウィーズリー役を演じたボニー・ライトは自身のインスタグラムに「私たちが心から愛し、尊敬するグリフィンドール寮の寮長。『ハリー・ポッター』コミュニティはあなたをとても恋しく思うでしょう」とつづっている。

　マギー・スミスさんは、『ミス・ブロディの青春』（1969年）でアカデミー賞主演女優賞、『カリフォルニア・スイート』（78年）で同助演女優賞の2度のオスカーに輝き、修道院長役で出演した『天使にラブ・ソングを…』（1992年）は世界的なヒット作となった。近年は、ドラマ・映画『ダウントン・アビー』で演じた気難しい先代グランサム伯爵未亡人バイオレット・クローリー役でも印象に残る演技を見せていた。

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